読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

強肩フルスイングが魅力 法政大 野尻 幸輝選手 大卒左外野手

1回戦3試合が行われた。木更津総合は10―1で敦賀気比を下し、2年ぶりに初戦突破。背番号1で4番の野尻幸輝投手(3年)が攻守に躍動し、甲子園では同校初の2桁得点の大勝を飾った。
 エースで4番。木更津総合の歴史で、甲子園にその肩書で出場したのは野尻が初めてだった。投げては8回途中1失点、打っては2安打と躍動。15年センバツ王者の敦賀気比相手の完勝に導き、98年から率いる五島卓道監督に甲子園10勝目をプレゼントした。

 「早川さん、山下さんから継いだ番号。責任感を持ってやってきた」。挙げたのは一昨年、昨年と甲子園の土を踏んだ歴代エースの名前。東千葉大会では背番号5で、聖地には初めてエースナンバーを背負って真の二刀流として乗り込んだ。昨夏の甲子園にも三塁のレギュラーとして出場。日本航空石川に一時4点をリードも終盤に逆転され5―6で敗れた。だから何点取っても油断しなかった。

 一挙にリードを広げた6回。敵失で出塁していた野尻は暴投で相手の捕手・杉森が球を見失っている間に全速力で一塁から三塁へ到達し、得点を目指した。「一つ先の塁を目指すのが木更津総合の野球」と胸を張る。8回には左翼への二塁打でチャンスメークし、チーム初の甲子園2桁得点へとつなげた。

 投球では間の長さを調節してほんろう。野手出身らしさも発揮した。2回に4番・阪口の強烈なライナーを捕ると、3回はマウンドと三塁の間へ高くはねた西川の打球に対し、逆シングルの体勢で思い切りジャンプ。投ゴロに仕留めた。

 大阪桐蔭・根尾らと岐阜県選抜でともにプレーしていた頃は「野球を分かっていなかった」という。「監督さんに考え方を教わって今がある」。全国に名をはせる二刀流のライバルは初戦に登板せず、野尻は先に投打に力を示した。大阪桐蔭とは準決勝以降まで対戦しないが「しっかり投げきって、フルスイングして根尾に勝ちたい」と宣言。二刀流の頂点、全国の頂点を狙っている。

木更津総合・野尻、二刀流躍動!8回途中1失点 快音2安打― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

【野尻選手の紹介】


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178センチ92キロ 右投げ左打ち

ポジション:ライト

 

 チームでは5~7番を任される左の外野手。魅力はフルスイングと投手としても起用された強肩。

 打撃ではしっかりとしたフルスイングでアウトコースもしっかりと捉え、ライナー性のヒットを生み出しています。フルスイングながらライト方向だけでなく、センター方向にもしっかりと打ち返すことが出来ています。

 また高校時代は投手との二刀流でも起用されており、投手としては最速139キロを投げ、木更津総合では投打のエースとして活躍。大学では2試合のみの登板に留まっているものの、遠投120mの投手としての強肩を活かしライトで活躍。

 強肩フルスイングの左打ちの外野手として活躍しています。

 

【指名への課題】

 課題は打撃の確実性の低さ。本人も確実性の低さを課題に挙げ、オフにスイングを鋭くするために肉体強化をはかっていますが、それでも引っ掛けてしまうあたりが多くなっています。

 フルスイングであるため左投手の外に逃げる球が苦手なように思われますが、実は対左は3割打っており、一方で右投手からは1割後半しか打てていません。左投手のスライダーに対しては無理に引っ張らずセンター方向に引き付けて打ち返せており、少し甘く入ったスライダーを上手くヒットにつなげています。

 しかし右投手に対してはフルスイングが多く、落ちる球を引っ掛けたり、インコースへのストレートに対応しきれない場面が目立ちました。

 またフルスイングのわりに長打も少なく、長打率は.256とフルスイングが長打に結びついていません。芯でとらえた打撃よりも引っ張ったゴロ性のヒットが多いため、外野を超える当たりが少なくなっています。

 

 

【指名順位予想】

 慶応では指名漏れとなるも、トヨタでセンターを守れるようになったことで3位指名を勝ち取った中村選手のように、中距離打者はセンターとして計算できるかが指名の鍵となります。

 野尻選手はライトがメインでセンターでは3割打者の宮崎選手がいるため、秋のリーグでもライトメインになる可能性が高く、そうなると打撃の確実性の低さ、長打のなさがネックとなります。

 中距離打者としても長打自体が少ないため、打力が求められるライトでっは物足りなさが残るため、指名漏れの可能性が高くなります。