読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

フォームを使い分ける変則右腕 クラーク国際 新岡 歩輝選手 高卒右腕投手

◇13日 全国高校野球選手権大会2回戦 花巻東2―1クラーク(甲子園)
 変幻自在の投球で、強豪相手に互角に渡り合った。クラークのエース兼主将・新岡歩輝投手(3年)は敗れたものの8イニングを投げきり、2失点と好投。「悔しさはあるが、練習してきたことは出せた」と胸を張った。
 中学2年時以来の対戦となった佐々木麟太郎は完璧に抑えた。特に対策はしていなかったが、腕の高さやプレートを踏む位置を次々に変える投球スタイルで幻惑。4打数0安打に仕留め「バッテリーの理想通りの投球ができた」と自賛した。
 8回の投球中には豪雨で1時間34分もの中断。それでも「ずっと準備して、集中力は切らさないようにしていた」と影響は感じさせなかった。春夏計3度目の甲子園。「クラークに来てよかった」と笑顔を見せた。

新岡歩輝「クラークに来てよかった」幻惑投法で中2以来対戦の花巻東・佐々木麟太郎を無安打に抑え甲子園去る:中日スポーツ・東京中日スポーツ

 

【新岡選手の紹介】


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173センチ72キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・チェンジ・スプリット・シンカー

 

 セットから重心を落としスリークォーターよりも低い角度から投げ込むフォームから最速144キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、120後半のチェンジアップ、110キロ台のシンカー、

 武器は状況によっえ腕の角度を変えフォームを使い分けることで球の出所の予想ができなくなる変幻自在のフォーム。中学時代にサイド・アンダースローを経験し現在はスリークォーターも身に着けたことで、この3つの角度から投げ込んでいきます。そのため同じ変化球でも変化の内容が異なるため、球種以上の持ち球を持つ狙い球が絞れない変則が武器となっています。

 チームでは主に先発で起用。もともとコントロールを武器としていたが、大阪桐蔭戦で打ち込まれ、「どこに投げても打たれた」とパワー不足を実感。冬に投げ込みと筋力トレーニングをを行い球のキレが向上。甲子園では2試合を投げ17イニング自責点3で1.59と結果を残しています。

 新たなタイプの変則右腕としてさらなる進化が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は変化球の軌道が似たタイプが多いこと。新藤選手はスリークォーターがメインでストレートは少し弧を描きます。チェンジ、シンカーが似た軌道で手元で変化するため引っ掛けてたり詰まらされて打ち取られることが多くなっていますが、その分コース・球速が近いため空振りを奪いにくく、空振りを奪えるときはコース・精度がよかった場合であり、決め球としてはコントロール・変化量不足です。

 空振りを狙える変化球がスライダーのみのため、今後は左右ともに投げられる縦の変化球のフォークがほしいところです。
 またフォームが複数なところも伸びしろを評価しにくい点です。腕の角度が変われば握りや手首の角度も変わってくるため、もしプロ入り後も複数のフォームを使うなら、腕の角度ごとにプロでも通用する変化球の精度アップをしなければならず、効率が悪いことから成長に影響がでます。高卒は伸びしろを期待しての獲得のため、プロ入り後の育成の方針が難しいと指名に悪影響を及ぼします。

 

 

【指名順位予想】

プロ入り後も複数のフォームの使い分けはバッテリー間のやり取りも難しくなるため現実的ではなく、最も使っているスリークォーターに絞るのが現実的です。
 しかしフォームを絞れば今の投球スタイルとは大きく異なるため、プロ入り後の成長の予測が難しく、伸びしろを期待する高卒としては大きな課題となります。

 一方でスリークォーター型ながら対左に対しては、しっかりインコースにストレートを投げられるコントロールや外に使えるシンカーを持っているなど、一般に横手投げ型が苦手とするタイプを攻略できる武器はもっており、先発として期待できる要素も持っています。このことから成長性は未知数の部分があるものの光るものはある、ただあまり身長がない点から6~7位となります。