全日本大学野球連盟は16日、公式ホームページに掲載しているプロ志望届提出者一覧を更新し、早大の徳山壮磨投手(大阪桐蔭)や明大の竹田祐投手(履正社)、丸山和郁外野手(前橋育英)ら9人が新たに公示され、計74人となった。日本高野連も一覧を更新し、享栄の菊田翔友投手、明徳義塾の代木大和投手ら8人を追加し計113人となった。
早大・徳山壮磨投手、明大・竹田祐投手ら9人がプロ志望届 享栄・菊田翔友投手、明徳義塾・代木大和投手も提出:中日スポーツ・東京中日スポーツ
【菊田選手の紹介】
184センチ90キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・フォーク・スプリット
経歴:享栄ー愛媛MP
解禁年:2022年
足を開いて軸足を曲げた状態で構え、セットからオーバースローの角度で振り下ろすフォームから最速150キロ、常時140後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、120キロ台のフォーク130キロ台のスプリットくを投げ込んでいきます
武器は投げ下ろす力あるストレートとフォーク・スプリットの落ちる球とのコンビネーション。カーブのような軌道でスライダーのように横に逃げるスラーブでカウントを整え、力のあるストレートを中心を決め球にフォークとスプリットを挟み空振りを奪っていきます。
チームでは主にリリーフで起用。高校時代にプロ志望届を出し巨人・日ハムの入団テストを受けるも不合格。しかし同級生でヤクルトドラフト5位で入団した竹山 日向選手の影響でNPB入りを諦められず独立リーグに入団。
愛媛MPでは自信のあったストレートの質を上げるためにウェイトトレーニングを中心に体づくりに励み、2年目には最速を4キロ伸ばし150キロを記録。2年目には守護神を任されるようになり24試合で防御率3.65となっています。
高卒2年目で伸びしろが期待される大型右腕として注目されます。
【指名への課題】
課題は右に対して使うスラーブの精度。左に対しては角度のあるストレートをインコースに投げ込み、スプリットをメインに角度のある球を使い分け空振りを奪えています。140後半ながらストレートをある程度のコースに投げ込めているため、ストレート中心でも左打者は苦労しています。
一方で右に対してはストレートが抜けやすく、左に比べるとカウントに苦労しています。右に対しては有効なスライダー・カーブ系の球であるスラーブのコントロールがばらつくためインコースに投げ込める球がなく、アウトコース中心に絞られるため、右打者はしっかり踏み込んでヒットにしています。
落ちる球もイン・アウト両方に投げこみカットしにくい膝元に投げ込める左打者に比べ、右打者はアウトコース中心のためスイングを我慢できており、左ほど決め球が有効に使えていない点も課題となっています。
【指名順位予想】
高卒2年目とまだ伸びしろが期待できる年齢で、今年は最速を伸ばしており伸びしろを証明する結果を出しています。一方で本人は先発を目指していますが先発としてみるにはストレート押しの投球では馬力をセーブし球速を落とした際に投球スタイルを確立できなくなる恐れがあり、変化球の精度がまだ安定していないため、現状の投球内容では先発としては厳しくなっています。
対右への決め球としてスラーブとスプリットの精度アップ。高卒2年目で140後半を出せている点を考慮しても、リリーフとして安定して空振りが取れる変化球が一つは必要なため、育成3~4位となります。平均150キロの大台を超えてくれば育成1~2位となります。