読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人が2024年コーチングスタッフを発表。内部異動を中心に若返りを図る

 巨人の来季コーチングスタッフが16日、固まった。阿部慎之助新監督を筆頭に新たな“阿部内閣”で来季のV奪回を目指す。

 1軍ヘッド兼打撃コーチに二岡智宏2軍監督が配置転換となり、2軍監督には桑田真澄ファーム総監督が就任。1~3軍の全スタッフは以下の通り。※名前の後ろの数字は背番号

【1軍】

監督 阿部慎之助 83

ヘッド兼打撃チーフ 二岡智宏 76

総合 村田善則 74

打撃 公表時期調整中

投手チーフ 杉内俊哉 81

投手 内海哲也 77

バッテリー 実松一成 88

内野守備 川相昌弘 78

外野守備兼走塁 亀井善行 79

【2軍】

監督 桑田真澄 73

ヘッド 安藤強 75

打撃 橋本到 87

投手チーフ 山口鉄也 71

投手 大竹寛 72

バッテリー 加藤健 89

内野守備兼走塁 脇谷亮太 85

外野守備兼走塁 鈴木尚広 82

【3軍】

監督 駒田徳広 70

打撃 古城茂幸 101

投手チーフ 三澤興一 100

投手 野上亮磨 104

バッテリー 市川友也 102

内野守備 吉川大幾 105

外野守備兼走塁 金城龍彦 103

巡回

巡回投手 久保康生 84

巡回打撃 ゼラス・ウィーラー 86

【巨人】阿部慎之助監督の新体制、1~3軍コーチ全陣容発表 : スポーツ報知

 

 

【巨人が24年コーチングスタッフを発表】

 阿部監督新体制のスタッフが16日に発表。1軍打撃コーチのみ公表時期の都合でまだ発表されていません。

 去年まで西武でコーチをしていた内海コーチが新たに1軍投手コーチとして入閣。またスコアラーだった野上・吉川大の2名が3軍投手コーチと内野守備コーチとなっています。

 また1軍投手コーチだった久保コーチは再び巡回コーチに異動。原監督と旧知の仲で原監督が連れてきた大久保コーチや元木コーチなどが辞めていく中で久保コーチも今後が注目されていましたが、来年も投手コーチとして残ることとなりました。

 また青木2軍投手コーチ、矢貫3軍投手コーチはともにフロント入りとなりました。

【1軍コーチ陣について】

※青色は退任、赤色は新任

 1軍コーチは大久保打撃チーフ、阿波野投手チーフ、元木内野守備作戦、石井打撃コーチが退任し、内海投手コーチが新規入閣。さらに亀井打撃コーチが外野守備に。川相総合コーチが内野守備に。阿部ブルペンコーチからスカウトに異動となっていた実松コーチが再度入閣。そして投手チーフには3軍投手チーフだった杉内コーチが呼ばれています。

 投手コーチが1名減に加えブルペンコーチがいなくなったことで投手関係のコーチが2名減っており、さらに投手コーチ2名はどちらも2・3軍で育成をメインに取り組んでいたコーチ。投手運用面の実績の少なさに不安な点はありますが、そこをフォローするための村田総合コーチであり、阿部監督が3年契約と長期的な育成を見据えた契約であり、そこには若返りを図ったコーチ陣の育成も含まれています。

 

【2軍コーチ陣について】

 2軍コーチは二岡監督が1軍に異動になったことで桑田ファーム総監督が2軍監督に就任。投手チーフは3軍に異動になった三澤コーチに代わり1軍投手コーチから山口コーチが異動。さらに巡回補佐コーチだった大竹コーチが就任しています。打撃兼外野守備コーチだった橋本コーチが打撃専任となり、鈴木コーチが1軍から2軍外野守備となっています。また内野守備も古城コーチが2軍内野守備から3軍内野守備に異動。

 大きな特徴は今季低迷の原因だった投手陣の薄さを改善するための投手中心コーチ陣。監督は投手出身の桑田監督となり、コーチ陣全体で5名減となっているにもかかわらず投手コーチは0減となっています。投手出身の桑田監督が就任したことで実質増ともいえます。

 一方で不安点はやはり打撃コーチの少なさ。去年は打撃指導に定評のある二岡監督、石井巡回コーチ、ウィーラーコーチ、そして橋本兼任コーチの4名で打撃指導を行っていました。しかし今年は橋本専任コーチとウィーラー巡回コーチのみ。22年に比べ23年チーム打撃成績は本塁打数こそ減ったものの、打率は.250→263。安打数は1054→1104.得点も547→571と改善させファーム優勝に導きましたが、その中で残るのが橋本コーチとウィーラーコーチのみで人員が半減しているのは大きな不安要素となります。

 

 

【3軍コーチ陣について】

 3軍コーチ陣については、駒田監督が2軍監督に異動する報道がなされていましたが、結果としては留任。小笠原コーチが退団し2軍から古城コーチが。杉内コーチが1軍に異動したかわりに2軍から三澤コーチが。矢貫コーチがフロント入りしたことで野上スコアラーが新たに投手コーチに。脇谷コーチが2軍に異動したことで吉川スコアラーが新たにコーチとなっています。

 実はこの3軍コーチ陣は巨人でのコーチ経験が長いメンバーで構成されており、三澤コーチは17年から。金城コーチは16年から。古城コーチは19年からコーチを続けており、新任コーチ2名とベテランコーチ3名とバランスをとった形となります。

 こちらはコーチの総数は変わっていないものの、23年ドラフトでさらに7~8名の選手を指名する方針を示しており、戦力外数と比べ来季はさらに育成選手の数が多くなることから、コーチ総数に不安を覚えます。

 

 

【まとめ】

 不安点はやはり育成選手増に対しコーチ総数減による影響がどれほどのものか。そして新体制ということで外からの人材を入れて前体制との違いを大きく打ち出すかと思いきや、内部人事による対応が多かったこと。過去の事例から見てもコーチ陣の刷新のタイミングは監督交代や契約更新時となるため、内部やOBの声が大きい巨人で人事を大きく動かす絶好のタイミングであるこの新体制で巨人以外のノウハウを持ったコーチを内海コーチ以外にも招致したかったところです。

 まだ公表されていない打撃コーチがその枠になる可能性はありますがどちらも1軍コーチのため、育成に力を入れることを表明している以上、ファームコーチにもその枠のコーチがいないことが不安点となります。