読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2023年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  4位指名 NTT西日本 泉口友汰選手 社会人左内野手

巨人4位指名のNTT西日本・泉口友汰内野手(24)が大阪市内の同社で指名あいさつを受けた。

球団からは水野スカウト部長、榑松スカウト次長、桜井担当スカウトの3名が出席。泉口はやや緊張した表情で「指名されてから実感がなかったんですけど、すごい方にお会いして実感が湧きました」と気持ちを新たにした。

堅実な守備とパンチ力ある打撃で、即戦力が期待される大型遊撃手。大阪桐蔭では3年時に春夏連続甲子園に出場し、17年センバツ優勝。青学大でも主将として、7年ぶりの東都1部リーグ復帰に貢献した。

巨人のNTT西日本出身者には大城卓三捕手(30)もおり、水野スカウト部長は「大阪桐蔭青学大、NTT西。これでジャイアンツと、もう王道ですから。名門ならではの味わったことのないプレッシャーと戦って来ている。チームに入っても必ず克服してくれると思って指名しました」。桜井担当スカウトも「1年目からバリバリ試合に出てヒットもホームランも見たい。内野の争いにも十分入っていける能力はある」と評価した。

泉口はかつてのチームメートが活躍する姿に刺激を受けてきた。大阪桐蔭の1学年下には巨人の横川凱投手(23)がいる。ドラフト指名後は「泉口さんよろしくです」と連絡をもらい、再会を待つ。さらに、対戦したい選手には青学大の後輩2人を挙げた。広島1位指名の常広羽也斗投手(大分舞鶴)と阪神1位の下村海翔投手(九州国際大付属)だ。「僕も1軍に出て、後輩たちと対戦したい」とプロでの対決を待つ。

1年目の目標に掲げたのは「1年間1軍定着」。これまで遊撃の守備をこなしてきたが「どこでも守れる準備はできている」と激しい内野争いに参戦する。さらに「(見てほしいのは)安定した守備力。高打率で長打も打てる選手になりたい」と意気込んだ。伝統球団の一員として、再び日本一を目指す。

【巨人】ドラ4泉口友汰 対戦したい選手は…後輩のドラ1右腕コンビ「1軍に出て対戦したい」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

【泉口選手の紹介】


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178センチ80キロ 右投げ左打ち

ポジション:ショート・サード

   経歴:大阪桐蔭青山学院大NTT西日本

  解禁年:2023年

 

 通算5本塁打、堅守が売りの守備能力の高い内野手。高校・大学とショートとしての守備能力を高く評価されており、NTTに入社後も1年目からショートレギュラーを勝ち取りました。守備は派手さはないものの、一瞬の判断でランナーを刺しピンチを広げない判断能力が高く、安定した守備センスで期待通りの守備をしてくれる堅守が魅力となっています。

 また守備だけでなく打撃も大学時代を境に成長を続けており、スイングに力強さが加わったことで社会人で長打力も伸び、パンチ力のあるフルスイングで5本塁打を記録。社会人2年目は率こそ落ちたものの3本塁打を含めた長打率5割と長打を伸ばしており、パンチ力もある堅守の内野手として期待されます。

 

【なぜ獲得されたのか】

 坂本選手がサードに本格コンバートされたことで、ショートレギュラーは門脇選手となりました。しかし巨人の内野手事情はサード坂本、ショート門脇、セカンド吉川、ファースト岡本選手と堅守で固まっているものの、ここから故障や不調で一人抜けた途端にレベルが大きく落ち込みます。

 特に2番手の打撃とショート守備のレベルが課題となっており、増田陸選手はショート不可。中山選手もショートでは安定感に欠けています。湯浅・増田大選手は打力不足のため、1軍内野手の底上げのために獲得したと水野スカウト部長は話しています。

 坂本選手がサードとなり代走や故障防止のために終盤ベンチに下がる展開も増えるため、ショートだけでなくサードも安定してこなせる選手が必要となりました。

 またセカンドの吉川尚選手は23年は430打数110安打で打率.256。出塁率は.308と凡退が目立ちました。二遊間のバックアップ要員として守備能力が高く、打撃でもパンチ力があり、一人不調になれば即レギュラーとして入れる選手として獲得されました。

 終盤の勝負所で内野手に代走を出すために、代走後に安定した守備と延長戦になった際も一発が期待できる選手としても見込まれています。

 

【1軍起用への課題】

 50m6.3秒よショートとしては足は遅め。守備内容も見ても堅実であるものの、セーフになりそうな当たりをアウトにできるような派手な守備はありません。決して守備範囲が広いわけではなく、守れる範囲でのミスが少ない堅守タイプ。

 このため守備を期待されて指名されたものの、門脇選手のように打てなくても守備でレギュラーを取れる選手ではありません。盗塁を積極的に仕掛けるタイプでもないため、打率.240が最低ラインとなります。今の巨人には2番手で守備が安定しながら.250前後を打てる内野手がいないため、守備はファインプレーはなくともエラーをしない。この2点が求められます。