三菱日立パワーシステムズ(MHPS)のドラフト候補・浜屋将太が登板したのは8回1死、6点を失ってからからだった。
左腕から145キロのストレートを軸に打者5人に対し4奪三振。1メートル73と小柄ながら、イキの良さをみせた。「今年は(ドラフト)解禁だし、きょうの立野、JRの太田ら同じ学年に候補がいるから刺激になっています。きょうは先発して立野と投げ合いたい気持ちもありました」。鹿児島・樟南から入社して3年目。MAXは入社時から5キロアップして148キロまで伸びた。筋トレも取り入れて体幹強化が実を結んでいる。
「(プロに)いくつもりでやっています。少しでもアピールになったらいいんですが」まだ可愛いベビーフェースの浜屋。秋のドラフトに向けて更なる成長を誓っていた。
【浜屋選手の紹介】
175センチ77キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
経歴:樟南高ー三菱日立パワーシステムズ
セットポジションからおおきく足を上げ、左腕を下に伸ばした状態からスリークォーターで大きく振りかぶるフォームから最速148キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む左腕投手。常時140以上で高めに抜けても空振りを獲れるストレートを中心に大きくボールゾーンに逃げるスライダーとカーブ、そして手元で小さく前曲がるチェンジアップで打者を打ち取っていきます。
大きな武器はやはり力のあるストレート。常時140中盤、後半を超えることも珍しくなく、多少荒れて高めに抜けても空振りを奪えています。またカーブ・スライダーは左打者には外に逃げて空振りを奪える球として使い、右打者にはクロスファイアのストレートに小さく曲がるチェンジアップで三振を奪います。
三菱HPSでは先発として起用されることもあるものの、メインは中継ぎ。トヨタ自動車戦では打者5人を4奪三振と高い奪三振能力を披露しました。
2019/03/11 三菱日立パワーシステムズ・浜屋将太投手
【指名への課題】
現状ではストレートが強みではあるものの、ストレートに頼りすぎている面があります。右打者に対してはボールゾーンに逃げる球は見送られることが多く、どうしてもストライクゾーンでのみ勝負しなければならない状態となっています。
またクイックでは制球が乱れストレートが高めに抜けやすくなります。中継ぎとして起用する場合、最初からクイックで投げなければならない場面も出てくるため、クイックでも安定して投げられることは中継ぎとしては必須の要素といえます。
【指名順位予想】
クイックと変化球の制球でまだ要改善のため即戦力ではないものの、高卒社会人のためストレートを評価して将来的なセットアッパー候補として獲得もできる選手です。当初は先発経験もあるため敗戦処理時のロングリリーフや2軍登板がメインとなりますが、勝ちパターンとなるにはまだ課題があります。
このため指名順位は4~5位が候補。左は球速が出せることが大きな武器となるため、中継ぎで即戦力でないながらもその点を評価しての順位となります。