<春季高校野球群馬県大会:健大高崎5-4前橋育英>◇4日◇準決勝◇高崎城南
前橋育英vs健大高崎と、群馬の「横綱対決」がこの春の準決勝で実現した。関東大会出場がかかった一戦ということもあり、内野席は満員。外野席も多くの人で埋まった。
この試合では健大高崎のエース・小玉 湧斗投手(3年)が18奪三振の快投を見せた。
最速147キロの速球に、120キロ前半のスライダー、チェンジアップ、110キロ台のカーブを使い分け、内外角だけではなく、高めにも伸びのある直球で次々と三振を奪った。センバツから一変した投球だった。小玉は「ストレートがうまく走っていて、そして相手打者が直球を待っているので、チェンジアップをうまく攻めることができました」と語る。
健大高崎のエース・小玉が18奪三振の快投!エースの奮闘にナインが応え、サヨナラ勝ち(高校野球ドットコム) - Yahoo!ニュース
【小玉選手の紹介】
175センチ68キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
ノーワインドアップからオーバースローよりも低い角度からしならせる腕の振りで最速147キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。120後半の縦のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。
武器はコントロールよく投げ込めるストレートと3種の変化球をバランスよく投げ込める器用さ。投球内容に派手さはないもののどの球種も安定して投げ込めるため打者は狙い球を絞り込めず、引っかけた当たりや狙い球と違い見逃してしまう形で打ち取り、ピンチになるとギアを上げた威力あるストレートで空振りを奪います。
前橋育英戦では9回18奪三振という驚異的な三振数を記録しチームのエースとして君臨するも、選抜後の故障でベンチ外となり、夏の地方予選でも調整が遅れ中継ぎ起用がメインとなりました。それでも準決勝の桐生第一戦では5回無失点と好投しています。
【指名への課題】
故障による出遅れもあり2年生から最速142キロから球速を伸ばしているものの平均球速はあまり伸びておらず、投球スタイルとしてはオーソドックスな右腕であるため物足りなさが残っています。
平均球速は130キロ台でギアをいれれば140キロ台も投げていますがシュート回転・高めに抜ける等制御できていないストレートが多く、チェンジアップも抜けてしまうため、左よりも右打者に対し決め球に苦労しています。
2年生から注目されている上位候補で3年生になれば体ができてさらに出力が上がると期待されていましたが、故障で出力が戻らないまま夏を終えてしまい、2年生からの成長をアピールできていないことがマイナスポイントとなります。
【指名順位予想】
大きな癖はないものの他のドラフトよりも目立つ武器がなく、総合力が魅力であるタイプであるためしっかりと体づくりをして出力を上げていきながら4~5年後に先発候補として期待したい選手です。
しかし小玉選手の場合変化球種は3種類と右腕としては少なく、致命的な課題はなくどの球種も制球は安定しているものの、どの球種も決め球といえるほどの変化量やコントロールがなくまだ体も細いため、体ができればさらに出力が上がる伸びしろが期待できます。素材型としての評価が育成1~2位となっています。