読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

落差のあるツーシームが武器 仙台育英 鈴木 千寿選手  高卒右腕投手

 

高校野球宮城大会:仙台育英5-1利府>◇22日◇4回戦◇石巻市民球場

仙台育英が6回にエース大栄陽斗(3年)が1点を失い、利府に迫られたが、救援した鈴木千寿投手(3年)が追加点を与えなかった。

鈴木千は3回途中6奪三振と気持ちのこもった投球で相手に立ちはだかった。「(20日の東陵戦では)自分がピンチを作ってしまい、大栄が助けてくれたので、挽回したかった」と力を込めた。

仙台育英・鈴木千寿が大栄を好救援で恩返し/宮城 - 高校野球夏の地方大会 : 日刊スポーツ

 

 

 【鈴木選手の紹介】

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174センチ75キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・ツーシーム

 

 ノーワインドアップからゆっくり足を上げ、勢いをつけて大きく振りかぶるフォームから最速143キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。ストレートはコントロール重視でインコースを攻めることを目的に投げることが多く、コースをついた厳しい攻めで使っています。また縦のスライダーに90~110キロの落差のあるスローカーブでカウントを整え、決め球としてフォークのように大きく指で挟んだ変化量の大きいツーシームで打ち取ります。

 また投球テンポの早さも特徴のひとつであり、キャッチャーもすぐに返球し相手に考える暇を与えず、どんどん投げ込んでいきます。


仙台育英 スーパー1年生 笹倉・伊藤両投手 甲子園での投球練習【2019夏 甲子園練習】

 

【指名への課題】

 主にリリーフとして起用されている原因の一つはスタミナの無さ。50球を超えた辺りから武器であるツーシームの曲がりが悪くなり、ストレートも高めに抜けるようになって打ち込まれるようになります。決して球に力があるタイプではないため、当てられてしまうと崩されたスイングでも内野の頭を超えてしまいます。

 

 またスローカーブは大きな落差を生み出す武器の一つですが、スローカーブを投げる時は明らかに腕の振りが緩くなるため、あまり有効には使えません。先発として起用するには緩急とスタミナが課題となり、リリーフとして期待するにももっとストレートの球速が欲しいところです。

 

【指名順位予想】

 先発として計算するにはスタミナが不足しており、スタミナが切れて球が浮くようになると抑える手段が無くなってしまうのは戦力としてみるには課題となります。リリーフとしてみるには平均140前半とスライダーの精度向上が欲しいところです。このため現状ではプロ志望を出すよりも進学・就職先でリリーフとしての起用を確立したほうが指名の可能性は上がります。

 

 東北であれば富士大・東北福祉大などの強豪高の推薦を勝ち取れる候補であり、育成指名を受けるメリットもあまりないため、現状では指名漏れの可能性が高い選手となります。