<BCリーグ:栃木7-1茨城>◇2日◇小山運動公園野球場
BCリーグの主役は「栃木の林昌勇」だ。BC・栃木の最速153キロサイド右腕、石田駿投手(23)が、3点リードの4回に登板し、1イニングを1安打1三振の無失点投球。この日の最速は150キロを計測し、27球中13球が145キロ以上。「感じとしては良くなかったが、思った以上に球速が出ていた」と振り返った。
九産大時代は公式戦出場なし。実戦経験が足りなかった分、今季栃木入りして急成長を遂げた。「投げ方の意識が変わって、球速が上がった」。縦に体を回転させることを意識すると、腕の振りが改善し、最速を8キロ更新。無名だった学生時代から1年でドラフト候補に躍り出た。
横投げから150キロを超える直球を繰り出す姿は、元ヤクルトの林昌勇をほうふつとさせる。同じ本格派サイドとして、普段から動画を見て参考にしている。今秋ドラフト候補は「林昌勇投手のように豪快に投げられたらいいなと思います」と目を輝かせた。
チームには8月28日に川崎宗則内野手(39)が入団合意。1日には西岡剛内野手(36)との契約更新も発表された。選手兼任コーチには元ヤクルトの成瀬と飯原らも在籍し、話題性が豊富だ。今秋のドラフト候補は「今年はBCリーグが注目されているのでチャンスの年」とプラスに捉える。念願のNPB入りへ向け、アピールを重ね続ける。
【石田選手の紹介】
サイドハンドから150km/hを投げ込む石田駿 pic.twitter.com/CoMrMDE1MP
— 大学野球&社会人野球 (@kansenma) 2020年9月13日
180センチ72キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・チェンジアップ
解禁年:2020年
セットからゆっくりと投球モーションに入り、少し上半身を捻り右腕を背中側に回した後に勢いよく横手から投げ込むフォームから最速153キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。
力のあるストレートをメインに縦のスライダーとのコンビネーションで打ちとっていきます。
大学時代まで公式登板0で全く実戦起用される機会がなかったものの、今年栃木GBに入団すると体の捻りを改造し腕の振りがよくなったことから1年で最速を8キロ伸ばし153キロを記録。チームでは中継ぎとして起用されており、さらに球速を伸ばせると評価されている未知数のサイドスローとなります。
【指名への課題】
まだサイドスローとしては技術的な部分が未完成であり、体を捻ってからが腕の力に頼って投げているため、コントロールがどうしてもばらけてしまったり、意図せずシュート回転しており全体的に高めに集まっています。
また変化球自体はどれも武器となるほどの変化量があるわけではなく、速球に頼るしかない部分があり、追い込んでからが粘られる展開が多くなっています。
さらにクイックになると体の捻りを抑える分より腕の力だけで投げるようなフォームとなってしまっているため、体が意識している方向に流れてしまいボールになることが増えてしまっています。
【指名順位予想】
クイック時のフォームや変化球のレベルアップと中継ぎとして見るにも多くの課題を抱えています。しかし未完成ながらのサイドスローで常時140中盤以上を記録できる能力は魅力であり、その点を伸びしろとして評価できます。
ただ今年で23歳とあまり猶予はないため、指名順位としては育成5~7位となります。