読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  育成8位指名 札幌大谷 阿部 剣友選手 高卒左腕投手

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巨人育成ドラフト8位の2メートル長身左腕、札幌大谷・阿部剣友投手(18)が5日、札幌市内の同校で、指名あいさつを受けた。「和と動」と書かれた原監督直筆の書を柏田スカウトから手渡され「プロになるんだという実感が出てきた。しっかり頑張りたい」と気を引き締めた。

2メートル左腕は日本人歴代最長身。前例がないサイズも、柏田スカウトは「2軍には杉内、3軍には山口と左腕のスタッフがいる。心配せずに預けられる」。沢村賞、最優秀中継ぎなど実績十分の指導陣が控えており、阿部も「同じ左腕のコーチに、いろんなことを聞きたい」と心待ちにした。

育成8位からのスタート。はいあがるノウハウは、同じ北海道出身で、2年目の今季途中に育成から支配下登録された沼田(旭川大高)に学ぶ。「下でどういう取り組みをするべきか聞いて、早く支配下になりたい」。体重は100キロに増えた。「1月の合同自主トレまでに110キロにしたい」。さらにサイズアップし、ビッグな夢をつかみ取る。

巨人育成2m左腕阿部 心待ち杉内&山口コーチ指導 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

 

 

 【阿部選手の紹介】


【阿部剣友】ピッチングまとめ(読売ジャイアンツ育成8位指名)

200センチ100キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・フォーク

 

 セットポジションから腕を伸ばしグラブを高く掲げ、右腕を下す反動で勢いをつけて振り下ろすフォームから最速142キロ、常時130中盤を投げる大型左腕。魅力は身長2mの角度から振り下ろされるストレート。130中盤ながら2mの高さから振り下ろされるだけで詰まらせる球威を生み出しており、左腕ながら2mを超えることから和製ランディ・ジョンソンと評する声もあります。

 まだまだフォーム・変化球の精度等粗さが目立つものの、2mの身長を持つ大型左腕という天性の素材を評価され獲得されました。

 

【なぜ指名されたのか】

 阿部選手の評価については同じ2mの秋広選手に比べ技術面の評価は非常に低く、2mの身長を持ち左腕投手として変化球も投げられるという素材評価のみです。フォームにもばらつきがあり安定感にも欠けるといった非常に時間がかかる選手で2mの左腕というこれまでの育成例が非常に少ない選手であるため、戦力として最低限形にするだけでも非常に時間がかかります。

 だからこそ枠の制限がある支配下でなく育成で指名したかった選手であり、18年ドラフト4位で獲得された身長190 センチ左腕の横川選手がある程度順調に成長していることも、大型左腕獲得の一因となりました。

 

 

【1軍起用への課題】

 アマチュア時代はコントロールを重視して振りかぶるフォームながら、リリースする直前で腕の振りを緩めるようなフォームになっていました。また変化球を投げるときも腕の振りが異なっていたりと、せっかくの角度と勢いを殺してしまっており、自身の長所をあまりいかせていませんでした

 


 現在はその時に比べると腕の振りは強くなっていますが、リリースするまでの動きがスムーズではなく、まだフォームが固まっていないようです。下半身をがっしり鍛えそこからフォーム固め。さらに変化球の精度アップと段階的に取り組んでいかなければならないため、1年目は3軍でお試し登板を1~2イニングで数試合程度。変化球の精度もスライダーが使えるレベルでフォークはかなり抜け気味です。

 あまり器用なタイプでないため球種と緻密さでなく、スライダー・チェンジアップ。ツーシーム系で角度を意識した投球で押していく形となるため、腕の振りで特定されないようフォームをしっかり固めることが重要となります。