読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2020年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  育成11位指名 創価大 保科 広一選手 大卒左外野手

f:id:okimono:20200419215438p:plain

◆2軍練習試合 広島―巨人(18日・天福)

 巨人の育成11位ルーキー・保科広一外野手(22)=創価大=が、“初安打”を放った。

 この日は「7番・中堅」で先発出場。1打席目から左飛、一ゴロ併殺、死球と無安打で迎えた7回の4打席目。無死一塁から一岡の初球をはじき返し、右前に運んだ。

 同じく3軍から試合に出場している加藤廉は初回先頭で右前打、6回にも右二塁打を放った。同期に負けじと保科もアピールした。

【巨人】育成11位ルーキー・保科広一も一岡撃ちで“初安打” 2軍広島戦 : スポーツ報知

 

 

 

【保科選手の紹介】

 


創価大 保科 広一ちょこんと合わせてセンター前ヒット【第68回全日本大学野球選手権 大阪工業大-創価大 2019.6.10】

187センチ90キロ 左投げ左打ち

ポジション:センター

 

 父が米国人のハーフであり大学通算10本のパワーを誇る大型外野手。走塁についても50m5.9秒の俊足、さらに遠投115mの強肩を誇り、高校時代は外野手兼投手として起用されていましたが、大学になり本格的に野手転向しています。

 パワーを活かした打撃評価が高く、3年春には打率.382を残しベストナインとMVPを獲得。野手経験が浅くまだまだ粗さは目立つものの、高い伸びしろが期待される身体能力型外野手となります。

 

【なぜ指名されたのか】

 FAで陽・丸・梶谷選手を獲得しているように、近年外野手のレギュラーを掴めている選手がおらず、外野手は巨人にとっての補強ポイントとなっています。しかし外野手以上に補強ポイントなのが先発・中継ぎであり、ドラフト時に菅野選手のポスティングの可能性があった以上、即戦力先発の獲得、さらに故障者が増えてきた中継ぎの補強が急務となっていました。

 20年は大卒投手豊作であったことから支配下指名は投手メインにせざるをえず、1位・2位・4位・6位を大卒・社会人投手に使いました。20年は外野手不作年でもあり、支配下は外野手に指名をさく余裕はなかったため、育成指名での獲得となりましたが、育成上位はコロナによりアピール不足で指名順位が落ちた高卒選手を優先。

 育成下位で獲得できる野手は技術不足の身体能力型か、守備面で大きな課題を持った粗さの目立つ打撃型しかおらず、粗さは目立つが身体能力が高くパワーがある左の外野手として保科選手を獲得しました。

 

【1軍起用への課題】

 打撃で見受けられたのはタイミングを取るのがあまりうまくないこと。あまり足を上げないフォームですが、踏み込むタイミングが相手投手と合っておらず明らかな振り遅れが何度かありました。

 また高めに球に対しての体の使い方が硬くほぼ腕の振りだけでスイングしているため、振り遅れがより多くなっています。腕の振りだけで右中間に運ぶだけのパワーがあるため、体の使い方とスイングを改善することが求められます。

 保科選手は身体能力型とはいえ大卒選手であるため、年齢に制約上あまり猶予はありません。同じ身体能力型外野手だった17年7位の村上選手も、3軍起用がメインで2軍では戦力として見込めなかったため、3年で戦力外となりました。

 このため保科選手も目安は2年目終了時点で2軍起用がメインになっていること。3年目でも3軍メインとなると戦力外候補となってきます。