読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

キレのあるスライダーとテンポよい投球が持ち味 立正大 田中 裕人選手 大卒右腕投手

 

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バックを信じて打たせて取った。冷静に低めに投げ6回を投げ5安打1失点。「今日は野手に助けてもらった」と安心した表情を見せた。

立正大は前週、国学院大に2連敗し、6位以下が確定。1、2部入れ替え戦に回ることが決まった。田中は、あらためて自分の投球を見つめ直した。これまではチームを背負う気持ちが強く、力んで投げ失点した。「1人では勝てない。野手が助けてくれる。チームのみんなの力を借りる」と、気持ちの持ち方を変え、打たせて取った。田中は「初勝利はうれしいけど、スキを見せたらチームに悪い影響を与えてしまう。ここで満足したら終わり。次(第2戦)も、入れ替え戦を目指して頑張りたい」と、表情を引き締めた。

坂田精二郎監督(46)は「チームには精神的な甘さがあった、でもこういう厳しいゲームを勝って、4年生中心に入れ替え戦まで引っ張ってもらいたい」と期待を込めた。

▽亜大・生田勉監督「これが今の亜大の力。エースの松本健が崩れるとこうなる。この現状を受け止め、秋に向けてチーム作りをしたい」

立正大・田中裕人9試合目登板で今季1勝 入れ替え戦向け「頑張りたい」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 

 

 

 【田中選手の紹介】


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180センチ84キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カットボール・フォーク

 

 ノーワインドアップから重心を少し落とし、落としきったところでタメを作り、そこから下げていた腕を勢いをつけて振りぬくフォームから最速146キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。伸びのあるストレートと高速変化するスライダーをメインに、少し変化するカットボールと大きく落ちるフォークを投げ込んでいきます。

 3年までは1学年上に糸川・倉田・渡部選手の3枚看板がいたためにあまり出場機会がなく、3年秋の秋季リーグは登板0。そのなかで倉田選手のアドバイスで下半身強化のトレーニングの取り組み、最速を146キロにまで向上。糸川選手からのエースとしてのアドバイスを受け、意識も向上し監督からチームのエースとして起用されるまでになりました。

 チームでは主に先発で起用。チームのエースとして期待されるも、調子が出ず9試合で1勝5敗36イニングで防御率3.50となりました。しかし終盤の先発起用された2試合では6回1失点、8回2失点(自責1)と好投。4年最後のリーグに向け飛躍が期待されます。

 

 

【指名への課題】

 投球の割合としてはストレートが6割、スライダーが3割で他の変化球が1割というかなり偏った配球です。原因としてはカット系はちょうど真ん中に落ちることが多く制球が甘く、フォークは指に引っかかり落ちすぎるために、ランナーがいる場面では使いにくいものとなっています。

 腕の振りに頼るためストレートも高めに集まりますが、それでも比較的制球出来ているのがストレートとスライダーのため、このような配球になっています。高めに集まりやすいこととストレートに絞られやすいため、厳しいコースで攻めれてもしっかり振りぬかれ内野を超える当たりを打たれています。

 フォームとしては下半身を上手く使えておらず、上半身と腕の力に頼ったフォームです。このため腕の振りが安定せずにストレートが意図せずシュート回転したりキャッチャーの要求するコースに投げれない制球の甘さに繋がっています。

 

 

【指名順位予想】

 今年の東都大はかなりの投高打低のため、防御率1~2点台が指名ラインとなり田中選手の評価は現状ではかなり低くなります。素材としても亜細亜大・加藤選手のようなロマン型ではないため、素材・即戦力両面でも評価は低くなります。

 ただフォームが不安定な現状でもストレートのキレとスライダーの変化は評価に値する部分があるため、全体的な変化球の精度アップと下半身が使えるようになった場合の伸びしろは期待できます。このため複数の課題有の伸びしろ期待として、育成3~4位が指名順位となります。