<明治神宮大会:花巻東-国学院久我山>◇高校の部1回戦◇20日予定◇神宮
国学院久我山は開幕試合で花巻東と対戦する。強い結束力を武器に、都大会では帝京、日大三、二松学舎大付といった強豪たちを力でねじ伏せた。決勝戦を9回逆転サヨナラで勝利した勢いそのままに、全国に挑む。
上田太陽主将(2年)が、期待をかけるのが切り込み隊長の斉藤誠賢外野手(2年)だ。チームの要が「センスがずばぬけてます。1番打者で火を付けてくれる存在で、出塁すると盛り上がります」と、太鼓判を押す。
斉藤は都大会で思う存分に暴れ回った。準々決勝の帝京戦は3打数3安打2打点2四球、準決勝の日大三戦は4打数4安打3打点と、2試合全打席出塁。1番としての仕事を全うしたリードオフマンは「強打の1番というより、チームに火をつける1番です」と胸を張る。自他ともに認める“火付け役”を中心に、神宮大会でも「久我山打線」が再び燃え上がる。
【齋藤選手の紹介】
177センチ73キロ 右投げ左打ち
ポジション:センター
チームでは1番で起用される安打製造機。秋季高校野球東京大会では22打数12安打6打点で打率.545を記録。チームの全国大会出場に大きく貢献しました。
ゲームで偶然張本勲氏のバッティングフォームを見たことで打撃改造に着手。過去の映像を参考にバットを逆らわずに出すバットコントロールを向上させた打撃を獲得しました。
引っ張るだけでなくタイミングを外してくる緩い変化球もしっかり踏みとどまりレフト方向へ流し打ちする技術を披露。巧打の左打者として注目されます。
【指名への課題】
課題の一つはパワー不足。レフト方向への当たりに比べライト方向への引っ張りは打球速度が遅く、セカンドが余裕をもって正面から捕球できています。そのため全国大会でのヒットはレフト方向への高めを流し打ったものであり、ライト方向への打球はすべて平凡なゴロでした。相手投手は球速で押し込むタイプでなく横手投げで球種の見分けがつきにくい左腕でしたが、外に大きく逃げる球は見逃せていたものの、引っ掛けてしまったゴロは力で持っていけず当てただけのような当たりとなっていました。
またセンターとしても肩が弱く、送球する際の助走のつけ方があまり上手くないのも送球が弱い原因の一つとなっています。捕球する直前では3~5歩助走をつける場合が多いのに対し、齋藤選手は1~3歩の助走の為あまり勢いがつきません。
【指名順位予想】
今後の課題としては通算10本以上が最低ライン。高卒外野手である以上ある程度長打力が求められます。打撃のパワーがある程度形作られている大卒・社会人に対し、高卒は金属バットであるため、今の時点で長打がアピールできなければプロでは力負けすると判断されてしまいます。
10本以上にライト方向への安打が増えれば育成1~2位。これが改善できなければ育成4~6位となります。