読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

忍者と称される機敏な守備が武器 亜細亜大 田中 幹也選手 大卒右内野手

東都大学野球春季リーグ戦 第4週第2日 亜大11―0日大(27日・神宮)

 亜大が3季ぶり27度目のリーグ戦優勝を遂げた。今秋ドラフト候補で主将の田中幹也遊撃手(4年)が、日大戦の初回に大学1号。勢い付いたチームは11―0で圧勝し勝ち点を4に伸ばした。2位の青学大は第2試合で国学院大に連敗。残り1カードで亜大と他校との勝ち点差が2以上となり、優勝が決まった。亜大は全日本大学野球選手権(6月6~12日・神宮、東京D=報知新聞社後援)に出場し、2002年以来、5度目の優勝を目指す。

 優勝決定を予感させるような大きなアーチが、レフトスタンドへと伸びていった。身長166センチの主将の大学1号先制弾に、亜大ベンチは総立ち。「ホームランは、練習でもありません。実感はないのですが、よかったです」と田中幹は声を弾ませた。

 日大に圧勝して優勝に王手をかけ、2位の青学大の試合をスタンドで仲間と見守った。7回まで3―0と青学大がリード。諦めムードが漂ったが、8回に国学院大が5点を挙げて逆転した。「打ってくれと思っていました。決まるなら早い方がいいですから」と正直な思いを口にした。

 昨夏に難病の「潰瘍性大腸炎」を発症。約3か月間、入院し練習に合流できたのは、今年の2月後半から。体力が戻り切らないなか、26日の日大1回戦までフル出場してきた。「(田中)幹也が頑張っているんだから、俺たちはもっと頑張れる。練習しようという雰囲気がチームにある」と生田勉監督(55)。春のオープン戦で負けが続き、指揮官が最下位争いを覚悟して臨んだリーグ戦での快進撃は「昨年の分を取り返そう」とひたむきに野球と向き合う主将の存在があればこそだった。

 50メートル走5秒9の俊足を武器に、14日の国学院大3回戦では個人の最多タイ記録となる1試合6盗塁を決めた。癖がなく、逆方向に強く打ち返すことのできる打撃、そして華麗な守備もスカウトから評価されている。「プロに行きたい」と強い意志を持つ“亜大の菊池涼”田中のスピード感あふれる全力プレーは、全日本大学野球選手権の「華」となりそうだ。(浜木 俊介)

【大学野球】“亜大の菊池涼介”プロ注目の田中幹也が先制弾 11点大勝で3季ぶりV : スポーツ報知

 

【田中選手の紹介】


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166センチ64キロ 右投げ右打ち

ポジション:ショート

 

 亜細亜大の菊池選手と称される守備能力の高い小柄のショート。東海大菅生時代より高い守備センスを誇り、機敏な守備で忍者と称され注目されていました。守備範囲が広いだけでなくグラブ捌きもうまく、前進しながら難しいバウンドのゴロも難なくキャッチしストライク返球を披露。

 また打撃についても本塁打こそないものの、1・2番バッターとして11試合で7犠打とリーグトップの犠打数を記録。さらに盗塁もリーグトップの11盗塁と、小技も出来るチャンスメーカーとして活躍しています。

 亜細亜大でも1年よりスタメンで起用。亜細亜大でもその守備センスをいかんなく発揮し、50m5.9秒の俊足もいかし3年春にはベストナインを獲得。しかしその後に潰瘍性大腸炎を発症。2度の手術もあり一時は野球を諦めかけるも無事復帰。

 プロ入りを志望しており、トップクラスの守備能力の高いショートとして注目されます。

 

【指名への課題】

 課題は高めインコースへの対応。田中選手の打撃は右打ちを意識したものが多く、全体的にライト・センター方向への安打が多くなっています。

 一方でインコースへの対応に苦慮しており、インコースへの球はカットするために上半身を反らしながらスイングするため、ヒットが望めず押し込まれたようなスイングになっています。まだ真ん中インコースであればうまく体を捻らせライト方向に打っていますが、高めインハイは窮屈なバッティングになっています。

 特にストレートに押し負けており、今年の東都はまだ1~3年投手の登板が多く、まだ球速も伸び切っていないため、プロ入り後のストレートに押し負ける懸念を持たれてしまっています。

 押し負けるため無理にカットしようとしてしまい、より打球が弱いものとなっています。

 

【指名順位予想】

 守備能力は今年のドラフト候補の中でもトップクラス。また盗塁技術もあり、バントもしっかりできるため、ショート候補が少なく1・2番バッターが欲しいチームの指名対象となります。

 しかし打撃のパワーのなさが課題であり、本塁打を1本打ったものの外野の頭を超えないことが多く、高めのストレートには詰まらされた当たりが内野を超えたもののため、今後どれだけ長打を増やせるかがカギとなります。足で二塁打を稼ごうにもゴロ性のヒット、内野をぎりぎり超える当たりのポテンヒットでは二塁へ進むのは難しく、守備型であるため本塁打が期待されるタイプではありませんが、ストレートをしっかり打ち返し長打を打てないと、さらなる順位アップは望めません。

 現状では3位が指名順位となります。この町田の少なさがまだ手術から回復しきっておらず、秋季リーグで長打が増えれば2位指名も見えてきます。