読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2022年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題  5位指名 西濃運輸 船迫 大雅選手 解禁済右腕投手

巨人からドラフト5位指名された西濃運輸・船迫大雅投手(26)が17日、岐阜・大垣市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金4000万円、年俸800万円で仮契約した。背番号は58。26歳のオールドルーキーは「何が強みかって言ったら他の選手とは経験値が違うと思うので、その経験値で勝負していきたいと思います」と力を込めた。

 アピールポイントは「投げっぷりの良さ」と話す最速151キロの変則右腕。開幕1軍を目標に「やっぱり即戦力っていうのが自分の中でも一番強い言葉だと思っています」と力を示す。水野スカウト部長は「右のサイドスロー投手で、1年目から1軍での活躍を希望して指名に至りました。彼の持ち味でいつもひょうひょうと、いつも投げっぷりがいい」と期待を寄せた。(金額は推定) 

【巨人】ドラフト5位指名の船迫大雅が仮契約 26歳のオールドルーキー「経験値で勝負していきたい」(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース

 

【船迫選手の紹介】


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174センチ74キロ 右投げ左打ち

変化球:スライダー・シンカー・カーブ・ツーシーム

 経歴:聖光学院ー東日本国際大ー西濃運輸

解禁年:2020年

 

 セットから大きく足を上げた後軸足の重心を落とし、そこから体をあまり上げずに横手投げの角度から力強く投げ込むフォームから最速151キロ、常時140中盤から後半のストレートを投げ込む右腕投手。

 低めから浮き上がってくるストレートを中心に、130中盤の左打者のアウトコースからインコースに入り込んでくるスライダーに120中盤の小さなカーブ、左打者から逃げていくシンカー、フォークのように落ちるツーシームで打ち取っていきます。

 チームでは先発・中継ぎ両面で起用。2度の指名漏れを経験したなかで監督からチームを勝たせる選手になってほしいとのアドバイスを受け、試合途中に足をつり降板してしまうこともあったことから、それまで一球一球に全力を使い投げ込む投球スタイルから8・9割に抑え長いイニングを投げるスタイルに変更。しかし中継ぎでは初回からギアを全開にサイドスローながら140中盤のストレートを連発。即戦力右腕として活躍が期待されています。

 

【なぜ獲得されたのか】

 現在の1軍右腕中継ぎは大勢選手を筆頭に平内・菊地・鍵谷・畠・鍬原選手。デラロサ・ビエイラ・井納選手が戦力外となったため、ここに新たな外国人投手が入るにしても心許ない状況となっています。そのため即戦力中継ぎは補強ポイントである中で、パワーピッチャーが多いことから、現場からも「サイドの投手が欲しい」といった要望が挙がっていました。

 そして水野スカウト部長が船迫選手を推薦。他にも再度では東農大・伊藤選手がいますがこちらは楽天4位で指名されており、残った変則右腕で1年目から起用できる選手として、獲得時点で26歳と下位でも獲得可能な船迫選手が獲得されました。

 

 

【1軍起用への課題】

 先発・中継ぎ両面で起用されていますが、去年に比べ先発時の防御率が悪化しています。特に四死球が悪化しており、四球で崩れ失点といった流れとなっています。

 また下位指名の社会人投手がいきなり先発で使われることはまれであるため、1年目は先発候補に想定外の故障や構想外が続かな限り、中継ぎ起用の可能性が高くなります。

 中継ぎとしては球威が押すタイプとなりますが、球速差は130~140台とあまり緩急がなく、以前よりスライダーの精度は上がっているものの、左に対してはスライダー・シンカーで左右を使えるのに対し、右に対してはストレートが主体となるため、カーブの割合を増やしたいところです。現状では投球術が限られ年齢も踏まえるとさらなる球速アップは期待できないため、変化球で投球の幅を増やすしかありません。