読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

読売ジャイアンツが2023年にとるべきドラフト候補選手

来年ドラフトは逸材がズラリとそろう「豊作年」だ。
 高校では既に高校通算本塁打が90本を超えている花巻東スラッガー佐々木麟太郎内野手、同じく長距離砲の広陵・真鍋慧内野手九州国際大付・佐倉侠史朗内野手が目玉候補に挙がり、今春の選抜優勝に貢献した大阪桐蔭の左腕・前田悠伍投手、今夏に東北勢初の全国制覇を果たした仙台育英の左腕・仁田陽翔投手ら投打にスケールの大きな選手がひしめく。

 大学球界では東洋大の即戦力左腕・細野晴希投手が目玉。150キロ超の直球に多彩な変化球を武器に1年目から先発ローテーション入りが期待できる。花巻東出身で、中大の右腕・西舘勇陽投手も球威では負けていない。また、今年の大学日本代表に選出された上武大・進藤勇也捕手は将来的に打撃でも主軸が担える「打てる捕手」だ。

 社会人野球では今年の都市対抗優勝に貢献したENEOS・度会隆輝内野手が主役候補。元ヤクルト内野手度会博文氏の次男で、横浜高から入社。打撃センスはトップクラスの呼び声が高い。今夏都市対抗では5試合4発11打点をマークし、若干19歳ながら橋戸賞、打撃賞、若獅子賞の3冠を獲得。大車輪の活躍を見せてチームの9年ぶり優勝に貢献した。

 高校、大学、社会人全てのカテゴリーで逸材がキラリと光る23年ドラフト戦線となりそうだ。

2023年ドラフトは目玉揃い 花巻東・佐々木麟太郎、東洋大・細野ら競合必至か ENEOS度会も注目― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

【23年は目玉選手が揃う年】

 

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 23年ドラフトは高卒・大卒・社会人共にドラ1候補が揃う年。高卒であればスラッガートップ3と評される花巻東・佐々木選手、広陵・真鍋選手、九国・佐倉選手に加え、投手ならば2年生でエースとして君臨する大阪桐蔭・前田選手。

 大卒であれば最速155キロの即戦力先発である東洋大・細野選手や1年生からリリーフで活躍する最速152キロ、中央大・西舘選手。140後半の左腕先発である国学院大・武内選手、大阪商業大のダブルエース、上田・高選手や速球派サイドスローの名城大・松本選手。強化合宿で155キロを記録した平成国際大・冨士などがおり、野手ならば打てる捕手として起用される上武大・進藤選手。慶応大・廣瀬選手は3年生ですでに10本塁打を超えるスラッガーです。

 社会人の目玉は高卒社会人ながら高い打撃能力を有するENEOS・度会選手。ただ社会人は高卒・大卒に比べ上位指名があまりおらず、まだ出遅れ感が目立ちます。

 このため23年ドラフトは軸が欲しいポジションの選手を1位で狙う年となります。

 

【巨人の各ポジションの現状】

【先発】

1軍:戸郷ー菅野ー山崎ー赤星ー井上ービーディーグリフィン

2軍:堀田ー直江ー代木ー京田(育)ー田中ー横川(育)ー松井(育)ーメンデス

3軍:石田ー木下(育)ー川崎(育)ー鴨田(育)ー高田(育)

 

 メルセデス選手が退団した一方で、WBC練習試合では代表選手相手に好投するなど井上選手の成長が期待されており、さらに先発候補としてビーディ・グリフィン選手を獲得しました。

 山崎選手もキャンプでは炎上したものの、そこから徐々に投球術を確立し、2年目ながら5勝5敗とローテを守りました。赤星選手は先発・中継ぎと配置転換が多かったものの、元々先発向きの投手であるため、来季も先発として組み入れています。戸郷選手が2桁勝利を挙げましたが、菅野選手は勤続疲労が隠し切れず、10勝7敗防御率3.12と徐々に衰えが見え1億減俸となりました。

 2軍ではドラフト3位の田中選手が素材型であるため、2軍先発候補。育成1位の松井選手も1年目から支配下が期待されているため、2軍に加えています。育成1年目となる京本選手も2軍初登板で5回1失点、フェニックスリーグでも好投しており、阿部ヘッドを含めた首脳陣の評価は高く、来季は2軍起用がメインになる可能性が高くなっています。また新外国人メンデス選手も、ウォーカー選手のような原石枠としての獲得。メキシカンリーグでは先発をしていたため2軍で先発をさせながら矯正していく形となりますが、パワータイプのため、

 石田選手は2軍で好投した代木・京本選手よりもまだ体が細く、スライダーの精度も甘いためまだ3軍になると思われます。

 2・3軍は期待の若手も現れ土壌が整いつつあるものの、まだ1軍戦力と見込める選手はいません。菅野選手の衰えを考慮し、1軍起用が見込める即戦力先発を1名ほしいところです。

 

 

【中継ぎ】

【1軍】

左:高梨・今村・山田・メンデス(グリフィン)

右:大勢・鍵谷・畠・船迫・鍬原・菊地・助っ人

【2軍】

左:冨田(育)・高木(育)・高橋(育)・大江

右:平内(育)・戸田(育)・堀岡(育)・谷岡(育)・山崎(育)・笠島(育)

【3軍】

左:阿部(育)・吉村(育)・森本(育)

右:花田(育)・田中豊(育)・田村(育)・伊藤(育)・奈良木(育)

 

 1軍中継ぎはドラフト5位で獲得した船迫選手に加え、阿波野コーチが新たな中継ぎ候補と推す山田選手。しかし現状の左の中継ぎ候補が3名しかいないため、新たに獲得したメンデス・グリフィン選手や、支配下枠が開いているため、ウインターリーグ確定後に即戦力中継ぎを獲得する可能性はあります。

 3軍ではコンディション不良で育成となった花田選手や、TJから2年目となる伊藤・奈良木選手も復帰登板のため中継ぎとしています。

 補強も1名のみのため、中継ぎ不足は変わっていません。最優先は左の中継ぎ1名。さらに下位でもう一人獲得できればベストとなります。

 

【捕手】

1軍:大城・小林・岸田

2軍:喜多・山瀬・亀田(育)

3軍:萩原(育)・前田(育)・大津(育)・坂本(育)

 

 捕手はドラフトやFAでも獲得がなく戦力外も萩原選手が育成再契約になったのみのため、大きな変化はありません。

 1軍では大城選手が正捕手として起用され、終盤での起用に小林選手でした。3番手は山瀬・岸田・喜多選手が流動的に起用されていますが、経験年数を踏まえると、来年で6年目になる岸田選手より、喜多・山瀬選手に2軍で経験を積ませるほうが伸びしろが期待でき、さらに岸田選手は打撃能力も高いことから代打としても使えるため、岸田選手を3番手としています。

 ただ小林選手の年齢を踏まえ、大城選手も来年で30歳になることから、次代の軸となる捕手の獲得も見据えるべきタイミングとなっています。そのため守備型でなく打撃型の捕手が必要となっています。

 

内野手

【1軍】

ファースト:中田・中島

 セカンド:吉川尚・北村・若林

 ショート:坂本・門脇・湯浅・増田大

  サード:岡本・松田

【2軍】

ファースト:香月・秋広・増田陸

 セカンド:北村・廣岡

 ショート:中山・湯浅

  サード:菊田・廣岡

 

【3軍】

ファースト:北村(育)

 セカンド:相沢(育)

 ショート:加藤(育)・中田(育)

  サード:岡本(育)・デラクルーズ(育)

 内野手はウレーニャ、黒田、勝俣、平間、ウィーラー選手が戦力外となり、4位で門脇、育成で中田・相沢・北村選手が入団しました。また増田陸選手が外野手挑戦となるため、来季は2軍でも外野メインの起用となります。そのことから3軍まで含めると内野手の運用にあまり余裕がありません。

 打線の補強として内野の外国人野手はありそうですが、北村・廣岡・香月選手といった中堅選手がレギュラーに定着できていないため、ポスト坂本選手候補を引き続き獲得、もしくは打撃型の大卒・社会人を1名獲得したいところです。

 

 

【外野手】

【1軍】

 ライト:丸・松原・重信

センター:ブリンソン・萩尾・増田陸・オコエ

 レフト:ウォーカー・萩尾

【2軍】

 ライト:保科(育)・松原・岡田・梶谷(育)

センター:浅野・増田陸・オコエ

 レフト:秋広・石川

【3軍】

 ライト:笹原(育)・大城(育)

センター:鈴木大(育)・三塚(育)

 レフト:ティマ(育)・立岡(育)

 

 外野手は大きな動きを見せています。1位で浅野、2位で萩尾選手を獲得し、育成でも三塚・大城選手を獲得しました。また丸選手のライトへのコンバート構想。ブリンソン選手の獲得調査と、センターを新戦力競争ポジションとしています。

 また現役ドラフトでオコエ選手を獲得したことで、外野は一気に右打ち外野手の割合が増えています。このため左打ちの打撃型外野手が1名取れれば理想ですが、浅野・萩尾選手を獲得できたことで他のポジションに比べると優先度は下がっています。

 

【2023年ドラフト指名予想】

 23年にとるべきは将来的なスラッガー候補を1名。即戦力の左腕投手を1名。中継ぎを1名。左打ちの外野手を1名。打撃型内野手を1名。打撃型捕手を1名となっています。

1位:広陵 真鍋 慧選手 左のスラッガー候補

外れ1位:上武大 進藤 勇也選手 次代の打撃型捕手

2位:大阪商業大 高 太一選手  即戦力左腕先発

3位:日本通運 川船 龍星選手  即戦力先発・中継ぎ

4位:専修大 西村 進之介選手 身体能力、長打が魅力の左打ち外野手

5位:立命館大 谷脇 弘起選手  即戦力中継ぎ

6位:セガサミー 黒川 貴章選手 打撃能力の高い内野手