読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人・廣岡選手とオリックス・K-鈴木選手がトレードに。K-鈴木選手はどのように起用されるのか

巨人の広岡大志内野手(26)とオリックスの鈴木康平投手(29)のトレードが17日、両球団の間で成立したことが分かった。投手陣強化を目指す巨人と内野手強化を目指すオリックスの思惑が合致し、同日中に正式発表される。

 巨人はここまでチーム防御率リーグワーストの4・31。先発、リリーフともに苦しい状況で若手を起用しながら借金「3」の5位、首位阪神と5・5差と踏ん張っている。育成選手だった三上、平内、中川が支配下復帰し、逆襲への戦力が整いつつある中、さらなる投手強化を水面下で模索。先発もリリーフもできる鈴木に白羽の矢が立った。

 鈴木は昨年までK―鈴木の登録名でプレー。19年は1軍で全て先発として19登板で4勝を挙げ、21年にはリリーフとして34登板、防御率3・04の成績を残してリーグ優勝に貢献した。昨年は14登板、登録名を本名に戻した今季はここまで1軍登板なしだが、ファームで力強い球を投げていた。

 広岡は4月29日に1軍昇格し、5試合に「1番・二塁」で出場。5日の中日戦(バンテリンD)では自身初の先頭打者本塁打を放ったが、9試合で打率2割1分4厘、1本塁打、2打点で14日に登録抹消となっていた。オリックスは二塁のレギュラー候補だった太田が左手首の負傷で離脱。ベテランの安達も故障で開幕からファームで調整中で、右の内野手を求めていた。

 今季は育成選手だった選手を9人支配下登録している巨人。3年ぶりのリーグ優勝、11年ぶりの日本一奪回へ、今年初のトレード補強で戦力強化した。

 広岡大志コメント「ジャイアンツでの2年半は素晴らしい指導者、スタッフ、先輩・後輩そしてファンの皆様に恵まれました。ジャイアンツでプレーできたことを誇りに思い、これかの野球人生にしっかり生かせるよう頑張ります。引き続き応援をよろしくお願いします」

巨人が電撃トレード!今季初のトレード補強は広岡大志内野手とオリックス・鈴木康平投手の交換で成立 : スポーツ報知

 

【廣岡選手がトレードでオリックスに】

 17日のトレードで巨人・廣岡選手とオリックス・鈴木選手のトレードが成立。勝ちパターンが戦力外から獲得した三上選手になるほど脆弱な投手陣を強化したい巨人と内野手、とりわけセカンドが打率2割台で打線の穴だったオリックスとの思惑が成立した形でのトレードとなっています。

 

【巨人で鈴木選手はどのように起用されるのか】


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 魔の8回といわれ今年の巨人は勝ちパターンが安定しておらず、9回の大勢選手までつなぐことができず失点し危うい試合になる展開が多くなっています。このため原監督もK-鈴木選手にはリリーフの一人として期待したいとコメントしていますが、今年の鈴木選手は1軍登板なし。防御率5点台と結果を残せていません。

 またオリックスでの鈴木選手の起用方法はビハインド要員。それもビハインドではエースクラスの投球、同点や勝ちパターンでは制球を乱し崩れることから、負け試合でしか使えない起用法となっています。その傾向は数字にも表れており、22年の得点圏被打率はビハインドでは18打数2被安打、一方で同点時は2打数1被安打、リード時は1打数1被安打とビハインド以外は被打率6割越と勝ちパターンのリリーフとしては期待できず、巨人でもすぐに起用したいならビハインド要員となります。

 

 しかし今の巨人は負け試合でも中継ぎが打ち込まれ捨て試合でも投手を動員せざるをえない試合も多かったため、負け試合をきっちり締めてくれる選手は重要となります。今年の巨人は終盤に逆転できる得点力はあるため、リードされている試合で大きく離されない投手がいればより勝ちを拾いやすくなります。

 

【ドラフトへの影響は】

 右の内野手が1人減り、右投手が一人増加。廣岡選手はサード・セカンド・ファーストで打撃型内野手。今の巨人はサードなら岡本選手を筆頭に門脇・中山・増田陸。2軍でも香月・菊田・北村選手と若手でも候補が揃っています。一方でセカンドは吉川選手以外では中山選手。2軍でも増田陸・湯浅・若林選手と打力が大きく落ち込みます。

 このため補強ポイントとして打撃型のセカンド。ただ優先度としては投手よりは低いため、下位で狙いの選手が残っていれば獲得といった程度となります。そのためドラフトへの大きな影響はありません。