読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

シーズン20盗塁を達成した俊足外野手 白鴎大 福島 圭音選手 大卒左外野手

大学野球の春季リーグ戦が終盤に入っている。俊足の野手として昨年秋の大学日本代表候補選手強化合宿で計測された50メートル走の上位「❶宮崎一樹(山梨学院大外野手)5秒91❷松浦佑星(日体大内野手)5秒95❸中島大輔(青学大外野手)5秒98」らが注目されてきたが、そこに8試合で20盗塁した白鷗大(関甲新)の福島圭音(けいん)外野手(4年、聖望学園高)が加わってくるかもしれない。

昨季は5盗塁だったのが、今季8戦目の平成国際大戦(14日)で3個決め、リーグのシーズン盗塁記録(従来17=2008年秋の平成国際大・米田真幸)を20と塗り替えたからだ。

リーグのバッテリーの力を簡単に比較はできないが、何らかの形で出塁できなければ、数字は積み上げられないもので、福島は34打数17安打8四死球で、打率はトップの・500で、出塁率は・595だ。

171センチ、72キロの右投げ左打ちで、白鷗大では昨年秋まで1番だったが、今春就任した藤田慎二監督が幅広い攻撃を仕掛けるために、福島を2番・中堅に据え、最終戦の上武大戦を残し、5割をキープしている。

14日の試合はプロ6球団が訪れていた。盗塁記録更新の打席は二塁へのゴロで、打者走者の足を警戒した二塁手が握り損なて送球に手間取り、一塁へのヘッドスライディングで内野安打とし、すぐさま二盗を成功させた。

「ガッツがあるし、(打撃で)引っ張ることもできる」と中日・米村アドバイザー。楽天・沖原スカウトがストップウオッチを手に「塁間は3秒9」と話していたのが印象的だった。

プロ球界で、ソフトバンク・周東、日本ハム・五十幡、ヤクルト・丸山和、並木らの快足が勝負のポイントに挙げられることがあるし、レギュラー野手としてだけでなく、スペシャリストの必要性がなくなることはない。

50メートル走のタイムは「5秒8」で進路をプロ1本に絞っている福島が、最終の上武大戦でドラフト上位候補の進藤勇也捕手の強肩と勝負するのも見ものだ。

【ドラフトROAD2023】白鷗大・福島圭音がシーズン盗塁記録を更新 その俊足にプロも熱視線/5・15 - サンスポ

 

【福島選手の紹介】


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175センチ72キロ 右投げ左打ち

ポジション:センター

 

 大学通算2本塁打、俊足を高く評価される左の外野手。一塁到達速度3.9秒という俊足を生かし内野ゴロも少しでも処理を誤れば内野安打にしています。また盗塁技術も高く、走り始めるとすぐに最高速まで達し、4年春のリーグでは8試合で20盗塁という驚異の盗塁数を記録。

 また打撃でも左右に打ち分ける巧打を武器とし、4年春は38打数19安打で驚異の打率5割で首位打者を獲得。ベストナイン最多安打・最多盗塁・最多出塁率を含め5冠を達成し、多くのスカウトから注目される選手にまで上り詰めています。

 進路をプロ一本に絞っており、プロ注目の足を武器とする巧打者として注目されています。

【指名への課題】

 課題はインコースへの対応。福島選手のヒットゾーンは真ん中からアウトコースにかけてのゾーンであり、インコースはどのゾーンも打てていません。インコースに対しては力んで引っ張ろうとすることが多く、特にカーブ系の球には体勢を崩されてスイングも崩れています。

 

 アウトコースにはしっかり頭が残りシャープなスイングで打ち返せていますが、インコースには頭がぶれるためスイング自体もぶれており、スイングも低いライナー性でなく滞空時間が長いフライを打ち上げることが多いため、ライト方向への打撃では足を活かした打撃をできていないのが課題となります。

 

【指名順位予想】

 足の速さは今季のドラフトでも上位クラス。リーグでは5冠を達成したものの、一方で全国大会クラスの投手からは11打数1安打と打ちあぐねたことからも、即戦力でなく素材評価となります。俊足型の中堅手としてはそれなりの肩の強さがあるため、守備固めの若手がいないチームや、1・2番に苦労しているチームにとって補強対象ではありますが、巧打者としてはゾーンに弱点があるのは課題となります。 

 現状では育成1~2位の下位指名候補。リーグとしても東京六台や東都ほど高い評価を受けるリーグでないため、選出されている日本代表で左投手の変化球やインコースを打てるようになれば6~8位の下位候補となります。