読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

落差のあるカーブにまとまりのある変化球が武器 天理大学  藤居 海斗選手 大卒右腕投手

阪神大学野球>◇18日

天理大が5連勝でリーグ4連覇に向けて独走態勢に入った。

先発の藤居海斗投手(3年=近江)が大体大に9回1安打完封勝利。俵藤夏冴内野手(4年=大阪桐蔭)が8回、左中間に決勝の適時二塁打を放った。神戸国際大は長谷川修都内野手(2年=東海大大阪仰星)が7回、中前に決勝打をマークし、関西国際大を下した。大産大は大阪電通大と投手戦の末、タイブレークの延長10回に神殿康成外野手(4年=近江)が左翼に決勝の適時二塁打を放った。

天理大5連勝で4連覇に向けて独走態勢 先発・藤居海斗1安打完封勝利 阪神大学野球 - アマ野球 : 日刊スポーツ

 

【藤居選手の紹介】


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176センチ71キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット

 

 ワインドアップから小さく肘を折りたたみ、力強い腕の振りから最速144キロ、常時140前半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ後半のスライダー、100キロ台の大きく縦に割れるカーブ、130台のチェンジアップ、120キロ台後半のカットボールを投げ込んでいきます。

 武器は変化量の大きいカーブ。投手の頭付近まで高く弧を描きながら、足元まで大きく落ち込む落差の激しいカーブで見逃し・空振りを奪っていきます。さらに左に対してはチェンジアップとカット、右にはインコースへのストレートとコントロールよく投げ込んでいき、ストライク先行で追い込んでいきます。

 チームでは主に先発で起用。4年春のリーグでは6試合に登板し24(2/3)イニングを投げ2勝0敗防御率3.28と好投。チームのリーグ優勝に貢献しています。

 安定した変化球で狙い球を絞らせずストライク先行で攻めていける右腕としてさらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題はカーブ以外の球種は平均的であるために球数が増えてくると甘い球や抜け球が大きく目立つようになってくる点。 藤居選手はクイックになると抜け球が目立つようになり、特に左打者に対してはチェンジアップやストレートが要求よりも外に逃げやすくなり、全体的に高めに集まる傾向になります。

 またカーブ以外の変化球はそこまで精度が高くなく変化量も大きくないため、カーブ以外の球種で空振りを奪うためにはストライクゾーンに投げざるをえず、その中で抜け球となると打ちごろのホームランコースになってしまう失投となっています。チェンジ・カット系にこの傾向が強いため、左打者に長打を打たれやすくなっています。

 

【指名順位予想】

 変化量の大きいカーブは魅力の一つですが、球数が増えスタミナが切れ抜け球が増えてくるとストレートはシュート回転しボール球になりやすく、カット・チェンジ系は変化量が落ち真ん中に抜けるホームランコースになるため、カーブの割合が増えカーブにタイミングが合うようになっています。

 まとまりのあるタイプでありカーブをより決め球とするには、カーブ以外の球種の球速アップとある程度投げ込めるまでに精度を上げ、カーブに反応できない投球内容を確立することが求められます。このため現状では指名漏れの可能性が高くなっています。社会人に進むことが多い天理大で社会人として即戦力を狙えるタイプであることから育成指名の可能性は低くなっています。