読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

ダイナミックフォームで球威あるストレートを投げ込む 学法石川 国分 太雅選手 高卒右腕投手

◆第105回全国高校野球選手権記念福島大会 ▽準々決勝 光南2―12学法石川 =5回コールド=(21日・ヨーク開成山スタジアム)

 学法石川が5回コールドで光南を下し、11年ぶり25度目の準決勝進出を果たした。初回に打者一巡の猛攻で7点を奪うなど、打線が13安打12点と爆発。投げてはエースの147キロ右腕・国分太雅投手(3年)が5回5安打2失点の力投を見せた。

 この日の最速は143キロにとどまったが、100キロ台前半のカーブで緩急差を生み、スライダー、スプリットを織り交ぜ、相手打線を翻弄。「ストレートが走っていた分、緩急を使いながら打者を圧倒できた」と汗を拭った。

 4回1死から中前打を許したところから「腕が振れなくなった」と2失点し、完全試合はならなかったが、5回は2つの空振り三振を奪うなど無失点で切り抜けた。「点差が離れて少し安心してしまって4回に点を取られた。そこの甘さが命取りになる」。聖地まであと2勝。「まず準決勝に勝って、決勝は聖光学院が来ると思うので、倒して甲子園に行きたい」と気を引き締め直していた。

【福島】学法石川が11年ぶり4強 福島NO1右腕・国分太雅が4回1死まで完全の力投「圧倒できた」 : スポーツ報知

 

【国分選手の紹介】


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176センチ60キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・スプリット

 

 セットから大きく足を上げた後に軸足の重心を落とし、腕を大きく振り下ろすフォームから最速147キロ、常時140前後のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のスプリットを投げ込んでいきます。

 武器は力強い腕の振りから投げ込む力のあるストレート。そこにカウントを整える縦のスライダーに、緩急を感じさせるカーブとのコンビネーションで打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。2年冬にはフォーム改造のために股関節の柔軟性アップにつとめ、体の動きがスムーズになったことでストレートの球威が向上。大きく足を上げるフォームを活かせるようになったことでチームのエースとして活躍しています。

 

【指名への課題】

 課題はストレートのコントロールと変化球の精度。大きく足を上げ、その勢いを活かし球威のあるストレートを投げ込みますが、まだ下半身が安定しておらず腕の振りが大きいことで上半身のぶれも激しいため、意図せずシュート回転することも多く制球が安定していません。

 スライダーもコントロールは甘くカウントを整えられるもののバットに当てやすいためカットして粘られやすく、カットで粘られ四球からピンチに陥りやすく、球数も増やされ2回時点で50球以上になるなど先発としては決め球に欠けるのが課題となっています。

 2年冬から課題の解消とそれを活かした柔軟性のあるフォームにより実績を積み始めている段階のため、しっかり下半身を固定し大学・社会人の2~3年目で活躍を期待したいところです。

 

【指名順位予想】

 今年は球速が常時140超えの右腕は珍しくなく、その中でコントロールや常時140中盤まで出せる馬力のある選手、変化球に魅力のある選手たちが指名候補としてスカウトが注目しており、その中で140を出せる出力はあれどまだフォームに安定感がなく、変化球も抜け気味で決め球に苦労している現状では指名漏れの可能性が高くなっています。

 高卒である点を考慮してもまだ未完成な部分が多く、今後はフォームを固め投手としての軸を確立したいところ。柔軟性のトレーニングも故障を防ぐための取組でもあったため、故障なく投げ続けられることをアピールできれば安定した1軍戦力として指名候補となってきます。