<高校野球京都大会:京都翔英13-6立命館>◇26日◇準決勝◇わかさスタジアム京都
プロ注目の「宇治ゴジラ」こと京都翔英・小笠原蒼内野手(3年)の適時打で試合が決まり、8回コールドの快勝だ。
6-3で迎えた7回表、上位打線が続いて3点を失い同点に。主将の藤末展煕外野手(3年)は「まだいける。繋がりを持ってやっていこう」と、独りよがりではないチームプレーで点を重ねるよう声をかけた。7回裏、死球と四球で出塁すると、一番梅谷が左前適時三塁打ですぐに2点を返した。その後も打線は続き一挙6点を奪取。8回裏には二死一、二塁で小笠原が中前適時打を放ち、コールド勝ちを決めた。
この日6打席4安打3打点の小笠原は、「チームが勝つために打つ。みんなを助けられてよかった」とムードメーカーらしくはじけるような笑顔で話す。試合前日はお互いにカミソリを持ち、きれいに頭を丸めるのが決まり。「京都でこのメンバーとやれるのは次で最後。決勝だからではなく、やれることをやるだけ」だと小笠原はチームメートに信頼をおく。仲間とともに7年ぶりの甲子園出場を目指す。
“宇治ゴジラ”こと小笠原蒼、ゲーム決めるタイムリー 京都翔英8回コールドで快勝/京都(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
【小笠原選手の紹介】
180センチ96キロ 右投げ左打ち
ポジション:ファースト
変化球:スライダー・カーブ・ツーシーム
セットから大きく腕を回し全身を使ったダイナミックな腕の振りから最速144キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の横のスライダーに100キロ台のカーブを投げ込んでいきます。武器は力強い腕の振りから投げ込むストレートを中心としたパワーピッチング。
また野手としては通算28本塁打、力強いスイングで長打を生み出す左のスラッガー。体の軸を中心に上手く体を回転させ引き込むバッティングセンスとパワーを活かしヒットにする技術も持ち合わせています。
一時は投手一本で起用されていましたが、2年春に大阪桐蔭・松尾選手(22年Dena1位)に低めを痛打されたことをきっかけに強打者を志し、再び野手に転向。球を捉え方を変えたことで本塁打を一気に28本に伸ばすまでに長打力を成長させています。
スカウトもスイングの強さや打撃の成長を評価しており、恵体スラッガーとして注目されています。
【指名への課題】
投手と野手では多くのスカウトは野手として評価しており、内容としても粗さが目立つ投手よりもスケールと成長度が高い野手のほうが魅力となっています。
まず投手としてはフォーム自体にばらつきがあり、特にリリースポイントがばらばらのため制球が安定せずストレート・変化球ともに安定してストライクがとれていません。それでも武器である球威で高めのストレートでも押し込めていますが、投手としては課題のほうが目立っています。
また野手としてはタイミングの取り方が課題となっており、投手とのタイミングが上手く合っておらず、スイングのタイミングが合わず力のあるスイングも力をのせきれていないため、緩急を使われたり変則が相手だと芯で捉えるのに苦労しています。
【指名順位予想】
高卒でのプロ入りを目標としており、投手よりも野手としての評価となります。野手としてはパワーと恵体が評価ポイントですがまだ技術には課題がある点や、ポジションもファーストと守備面での起用が限られ足も遅いため外野コンバートも限りがあることから、伸びしろは打撃1点評価となります。
しかし近年右のスラッガー候補がドラフト市場に現れる中、左のスラッガー候補が希少となっているため、素材での評価で育成1~2位評価となります。