読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

高校で投手転向した好素材右腕 樹徳 清水 麻成選手 高卒右腕投手

高校野球群馬大会:樹徳8-2高崎商>◇22日◇準々決勝◇上毛新聞敷島球場

夏連覇を狙う樹徳(群馬)の“天然素材”186センチ右腕・清水麻成(まなと)投手(3年)が走攻守全てで躍動した。

高崎商との準々決勝で先発すると「球速は持っている力の半分も出なかった」と最速146キロの直球は140キロに届かず。「でもチームが勝てたので、自分なりには良かったかな」と6回を7安打4四死球2失点と粘投した。視察に訪れたロッテ榎アマスカウトグループディレクターは「サイズがあり素材として魅力。体もまだ成長段階で、体ができれば大化けする」と評価した。

清水は直感的なプレーも魅力の1つ。バットでも今大会7打数6安打と大当たり。この日も5点リードの5回裏に内野安打で出塁し、ノーサインで二盗を決めた。井達誠監督(48)は「アイツは天然で…サインを出してないのに走っちゃうんですよ。やべーやつです(笑い)」と苦笑いだ。清水は「走れたら走れのサインに見えて…グラウンド整備で休憩できるので走っちゃえ」と、“天然”ならではの一面も見せた。「2連覇を考えると力も入るので、1戦1戦勝って気づいたら甲子園。みたいな」。清水が自然と群馬の頂点に立つ。

樹徳の“天然素材”清水麻成「気づいたら甲子園みたいな」三刀流で4強貢献、スカウト称賛/群馬 - 高校野球夏の地方大会 : 日刊スポーツ

 

【清水選手の紹介】

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186センチ75キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ

 

 セットから足を上げた後タメを作り、上半身を捻りオーバースローの角度で投げ下ろすフォームから最速146キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。110キロ台の縦のスライダー、100キロ台のカーブを投げ込んでいきます。

 武器は長身から投げ下ろす角度のあるストレートと縦に割れるカーブのコンビネーション。130キロ台のながらオーバースローで投げ下ろす威力のあるストレートで押していき、そこに高低差のあるカーブで大きくタイミングを外し打ち取っていきます。

 チームでは先発で起用。中学時代は外野手がメインで投手としては緊急時に投げる程度だったものの、監督に素材の良さを評価され高校で本格的に投手に転向。公式戦で起用されるようになったのも3年生からでありながら、最速を10キロ以上伸ばし146キロにまで達しています。

 スカウトから素材の良さと伸びしろを高く評価されており、成長度が高い投手として注目されています。

 

【指名への課題】

 課題はクイックになると目に見えてストレートの球威が落ちること。セット時は130後半を記録するストレートもクイックになると130前半から中盤とばらつきも目立つうえ球速も落ち込んでおり、130後半を投げ込めても多くが高めに浮いてしまいしっかりと打ち返されています。

 クイックになると捻りをきかせオーバースローで振り下ろすフォームは時間がかかるため、クイック時は足をあまり上げずに捻り振り下ろすフォームとなっています。このフォームが再現性が低く腕の角度や振りにばらつきがあるため、変化球の精度に大きなばらつきが生まれています。そのためクイックになると球威が大きく落ち変化球の精度が落ちるため、130キロ中盤で空振りが取れない相手となると途端に厳しい投球内容となっています。

 

 

【指名順位予想】

 高校から投手に本格転向しながら1年で10キロ以上最速を伸ばしており、素材面でも180センチを超える高身長ながら70キロ台とまだ細く、体を作れば150キロ以上を出せる素材と評価されています。

 これでオーソドックスなフォームであればもう少し順位が上がりましたが、体を捻る癖のあるフォームのためクイックに課題があることから、素材型としてみるにはフォームが課題となります。カーブに比べスライダーは球速も遅く変化量も低いためそもそも持ち球として計算できるレベルではなく、伸びしろとカーブ、そして公式戦では3年生から本格稼働で消耗が少ない点を評価する形となります。

 このため現状では育成4~5位候補。クイックで出力が落ちることから落ちるのを前提に平均球速を大幅に上げ、中継ぎでフルスロットルで投げ抜く起用法でないと先発では厳しいことから、将来的な起用法が現状の投球スタイルでは限られてしまうことからも順位は低くなっています。