中学1年の夏に憧れた星稜(石川)のエースへと近づく。「青森山田 センバツ1勝、その先の日本一へ」第2回は昨秋の東北大会決勝で同県のライバル・八戸学院光星を相手にノーヒットノーランを達成した桜田朔投手(新3年)。憧れの投手はヤクルト奥川恭伸(22)。奥川が2019年夏の甲子園で準優勝投手となったプレーはYouTubeで穴が開くほど見た。この春、憧れの存在が躍動したマウンドに桜田が立つ
青森山田・桜田朔、理想のエース像は「奥川恭伸」日本一&奥川超え目指し初聖地へ/注目選手紹介 - 高校野球 : 日刊スポーツ
【櫻田選手の紹介】
184センチ81キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
セットから肩甲骨を使い大きく腕を回しオーバースローの角度から投げ下ろすフォームから最速145キロ、常時130中盤のストレートを投げ込む右腕投手。110キロ台のスライダー、100キロ台のカーブ、110キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。
武器は高い角度から投げ下ろすストレートと30キロの落差があり大きく弧を描くカーブのコンビネーション。角度のあるストレートを打ち返そうと強く踏み込むため、そこに100キロを切ることもあるパワーカーブが投げ込まれ、打者は完全にタイミングを外されたスイングをしています。
チームでは主に先発で起用。1年秋に青森大会決勝に登板するも、直後に肘の痛みを訴えクリーニング手術を結構。復帰するも次は腰を痛めてしまい、長期間投げられない状態が続きました。しかしその間にウェートトレーニングと食トレによる体重を20キロ増量。ストレートの威力アップに成功しました。
2年秋の東北大会決勝では八戸学院光星相手に無安打完封勝利をあげ、同チームの関浩一郎選手とともにドラフト候補として注目されています。
【指名への課題】
課題は盗塁のされやすさ。クイックでもオーバースローフォームは変わらないため、通常よりもリリースまでに時間がかかることから盗塁をされやすくなっています。加えてパワーカーブの割合が多いことも盗塁されやすい要因となっており、100キロを切り滞空時間が長い変化球のため、緩い変化球の多さ+時間のかかるクイックが課題となっています。
スライダーもカウント球レベルで精度にもばらつきがあり、ランナーがでるとどうしてもストレートの割合が増えます。さらにランナーを気にしてリリースにばらつきが出て高めに抜けることが増え、タイミングを合わせられたストレートを狙い撃ちされ連打されています。精神面でも浮き沈みがあるため、一度打たれだすと制球がばらつくようになり、一気に崩れてしまっています。
【指名順位予想】
魅力は球速以上に伸びて空振りが取れるストレートとブレーキが効いて高さがしっかりしたパワーカーブ。ただ一度打たれだすと崩れやすいメンタル面の課題やクイック全般の課題、盗塁のされやすさ。この2球種以外の精度と課題は多く抱えているため、素材重視の評価となります。
現状では育成2~3位の評価。どうしてもストレートに合わせられてしまうため、落ち球の精度を高め真ん中から低めのタイミングを合わせられやすい課題を解決したいところ。チェンジアップの割合が1~20%程度まで上がってくれば、育成1位候補となっています。