読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

力のある直球で押していく長身右腕 西濃運輸 庄司 魁選手 社会人右腕投手

 身長1メートル88の23歳右腕、庄司魁(かいと)が西濃運輸を8大会ぶり8強へ導いた。加入1年目で公式戦での先発は6月の都市対抗2次予選(王子戦で4回2失点)以来2度目。最速149キロと曲がりの大きいスライダーを武器に毎回9三振を奪い、自己最長6回を99球で無失点に抑えた。
 「オーダー発表の時に先発を言われた。心の準備はしていた。初回から真っすぐを意識させることができた」

 山形城北(山形)では控え投手。石巻専大3年時の出会いが転機だった。東北学院大で岸(楽天)らを育てた菅井徳雄氏が投手コーチに就任。第一声で「プロに行きたくないのか」と言われ「初めてプロを意識して、練習態度も変わった」。4年生で台頭。プロ志望届を出した昨年ドラフトで指名はなく、社会人での再挑戦を期した。

 7月の都市対抗1回戦では9回2死で救援して被弾。週1~2回だったブルペン入りを4回まで増やし、1日200球以上を数えた日もあった。自己最速は151キロまで上昇。「今日も余力はあった。体力が付いたのかな。引き続きプロを目指したい」。救援で4回無失点だった1回戦に続く好投。大舞台で覚醒を予感させた。

西濃運輸が8強進出 1メートル88右腕の庄司が6回零封「初回から真っすぐを意識させることができた」― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

【庄司選手の紹介】


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188センチ80キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク

 経歴:山形城北石巻専修大西濃運輸

解禁年:2024年

 

 セットから大きく足を上げ、そこからタメを作らずオーバースローの角度から投げ下ろすフォームから最速151キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、110キロ台のカーブ、130キロ台のフォークを投げ込んでいきます。

 武器はパワースタイルを象徴する威力のあるストレート。140中盤ながら長身を活かし角度をつけたストレートを中心に押していき、130キロ台の鋭く落ちるフォークでストレートにタイミングを合わせていた打者を打ち取っていきます。

 チームでは先発・中継ぎで登板。中継ぎとしては主にロングリリーフで起用され、都市対抗2次予選の王子戦で公式戦初登板を果たすも4回2失点で降板。社会人日本選手権では1回戦の三菱重工East戦では中継ぎ、2回戦の信越戦で2度目の登板を果たすと、6回無失点と好投しました。

 石巻専修大ではプロ志望を出すも指名漏れ。入社後にスタミナアップのために投げ込みの頻度を増やし、球数も200球に増やしたことで先発としても球威が落ち込まなくなりました。

 素材型として高く評価される長身右腕として、さらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題はコントロールと変化球全般の精度。変化球はコントロールにばらつきがあるだけでなく、精度自体にばらつきがあります。メインはスライダーで決め球にフォークを使いますが、特にフォークの抜け球が目立ち、抜けたチェンジアップのように130キロ台でほとんど落ちない棒球を投げてしまい飛ばされる場面が目立ちました。

 スライダーも高めに浮いて想定よりも変化せずボール球になってしまい、ストレートをメインに上手く決まればしっかり空振りを取れるスライダーとフォークでなんとか凌いでいる状態のため、変化球の決め球に欠いています。

 大卒社会人ながらまだ下半身が細く安定していないためリリースにばらつきがあり、コントロールのばらつきに繋がっています。

 

 

【指名順位予想】

 社会人はより完成度が求められる傾向が強くなっており、特に大卒社会人となれば素材型は敬遠されます。庄司選手は変化球の精度にばらつきがあり、決め球にするには精度不足となっているものの、想定通りの変化をしたカーブやスライダーなどはストレートを強く意識した打者のタイミングを完璧に外したストライクだったため、今後の課題は決め球として計算できるまでに精度を上げること。

 もう一つは制球重視ではないため、ストレートの平均球速を145キロ超えに出来るまでにフォームを安定させることが求められます。

 現状の投球内容では指名漏れの可能性が高くなっています。スライダーがカウントを稼ぐレベルまで、フォークが決め球になり、カーブとは別にもう一つ普通に投げられる変化球が増え、ストレートをの平均球速が上がれば6~8位が指名候補。140後半を投げられるようになれば4~5位となります。