読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

独特な腕の振りで芯に当てさせない投球が武器 日本体育大 箱山 優選手 大卒右腕投手

首都大学野球秋季リーグ戦第2週第1日 ▽日体大10―0筑波大(9日・バッティングパレス相石スタジアムひらつか

 日体大が筑波大に大勝し、秋季リーグ開幕から3連勝を飾った。

 初回、2番・松浦佑星遊撃手(4年=富島)が二塁打と盗塁で1死三塁のチャンスを作ると、4番・酒井成真左翼手(1年=東海大菅生)が中越えの適時三塁打を放つなど2点を先制した。さらに3回と6回にも得点を奪い、リードを6点に広げた。9回には四死球などで1死満塁とすると、そこから5連打と打線がつながり、この回打者一巡の猛攻で4点を奪った。

 投げては先発した箱山優投手(3年=日体大柏)が7回2安打無失点と好投すると、2番手・馬場拓海投手(1年=福岡大大濠)も2回無失点とつなぎ、完封リレーで筑波大打線を封じた。大学野球生活最長イニングとなる7回を投げた箱山は、「全然思ったよりも投げられました。調子自体はそんなに良くなかったですけど、その中で上手くまとめられたんで良かったです」と振り返った。

 古城隆利監督は「相手はエースと2番手が投げていないんで、明日が勝負だと思う」と緩むことなく、次の戦いを見据えていた。

【大学野球】日体大が投打かみ合い大勝 箱山優が7回2安打0封 : スポーツ報知

 

【箱山選手の紹介】


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185センチ86キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・カット・フォーク

 

 セットから軸足を大きく曲げ重心を落とし、スリークォーターよりも高い角度から肘を曲げずに遠心力をつけて振り抜くフォームから最速148キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、110キロ台のカーブ、120キロ台のカットボール、120キロ台のフォークを投げ込んでいきます。

 武器はストレートとフォークとのコンビネーション。130キロ台ながら適度にばらつくストレートに打者はゾーンを絞り込めず、そこにストレートと同じ軌道で落ちるフォークで空振りを奪い、大きく軌道が異なるスライダーで見逃しを奪っていきます。狙い球を絞らせない投球で打たせて取るピッチングが持ち味であり、打者の多くが外野深くまで飛ばせず打ち取られています。

 チームでは主に先発で起用。3年秋のリーグでは9試合を投げ5勝1敗防御率2.25の成績を残し、同級生の寺西成騎選手とともに2枚看板のエースとして活躍しています。

 まだ体も細くさらなる成長が期待される変則右腕として注目されています。

 

【指名への課題】

 課題は打たせて取るタイプながら球数を消費してしまう点。イニングに15~20球使ってしまうことが多く、6回を投げ終えずに100球に到達してしまうことが多くなっています。その原因が武器でもある適度に荒れるストレート。

 打者がゾーンを絞り込めないほどに荒れつつも、ストライクゾーンに適度に入ってくるため頭に入れておかねばならず中途半端な打撃になっていますが、やはり荒れるため意図せずボール先行になり四球を出すことで球数の増加につながっています。四死球数も多く、決め球のフォークはあるもののスライダー・カーブ系の球も変化量の大きい決め球タイプのため、ストライクを取れる球がないことが課題となっています。

 2ストライクまで行けばストレートにスライダー・フォークと持ち球が増えるものの、そこまでがストレートに頼らざるを得ないため、打たせて取るタイプながら球数を節約できていません。

 

 

【指名順位予想】

 打たせて取るタイプで球数が増えても大きく球速が落ちないため、理想としては先発型。ただ先発として見込むには球数が多い点は懸念材料となるため、ストレートは右腕ドラフト指名の最低ラインである140前半、打たせて取るタイプのため2ストライクまで追い込み打者がゾーンを広げざるを得なくなるまでに追い込むカウントを取れる球が必要となります。

 上記課題をクリアできた場合の指名順位は4~5位。即戦力でく中継ぎとしての潰しが聞きにくい投球スタイルですが、投手向きの体つきで130キロ台ながら打者が打ちあぐねている投球術を兼ね備えているため、将来的な伸びしろを期待しての獲得となります。