東邦ガスは4回二死3塁から4番・若林俊充が右中間にタイムリー二塁打を放ち、1点を先制する。東邦ガスは7回にも先発の左腕・榎本亮、2番手の右腕・藤井聖太を攻略し、二死満塁のチャンス。
しかし、ここはパナソニックの160センチ左腕・小屋裕がリリーフに成功して追加点を許さない。するとパナソニックは8回表、ここまで無失点だった東邦ガスの先発・辻本宙夢を攻略。
2番・深瀬愛斗がレフトに二死1・2塁からタイムリー二塁打を放ち、2-1と逆転に成功した。パナソニックは小屋と4番手の右腕・北出浩喜の好リリーフでリードを守り、2-1の逆転勝利を飾った。
遠いホームベース、3試合ともロースコアの激戦。都市対抗野球6日目 | 野球のコラム | J SPORTSコラム&ニュース
【小屋選手の紹介】
162センチ61キロ 左投げ左打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
解禁年:2018年
セットから全身を大きく使い思い切りのよい腕の振りから最速145キロ、常時140前後のストレートを投げ込む左腕投手。そのダイナミックなフォームから帽子が飛ぶことも多く小柄さを感じさせないダイナミック差があります。
武器はストレートと同じ腕の振りから繰り出される130前後のスライダー。制球もよく左右どちらにも使えています。ストレートと同じ腕の振りのため打者は明らかにストレートを狙ったスイングで空振りをしており、バットが変化球を追えておらずバットとボールが大きく離れています。
チームでは主に中継ぎとして起用されており、都市対抗では3試合に登板し3イニング1被安打2奪三振0失点で防御率0.00と好投しています。
【指名への課題】
スライダーが大きな武器ですが、それ故にスライダーに頼りすぎているのが課題となります。あまりインコースに投げ込まないため、右打者に踏み込まれてスライダーを上手く拾われて試合を決定づける決勝点を献上しています。左打者のインコースについてはチェンジアップを投げられるため、チェンジアップも有効に使い変化球で見逃しストライクも奪えるようになれば、さらに投球の幅が広がり計算しやすくなります。
また右打者についてもインコースへのストレートとチェンジアップ、そしてタイミングを外させるアウトコースへのカーブの割合を高め、スライダーに絞られない投球を期待したいところです。
【指名順位予想】
左の中継ぎがとにかく不足しているところであれば、対左用のワンポイントとして指名の可能性はあります。ただ解禁済という点を踏まえると左右問わず安定して使えないと指名の可能性は低くなります。ストレートがもう少し低めに集まるようになれば指名候補にもなってくると思われます。このため現状では指名漏れの可能性が高い選手となっています。