◆都市対抗野球2回戦 ホンダ熊本4－1JR東日本（29日、東京ドーム）
ホンダ熊本は先発の左腕、横川がアクシデントに負けず6回2安打1失点と好投した。
3回に先頭打者の打球が利き腕を直撃。そのまま胸にも当たった。「結構、痛かった」と苦悶の表情を浮かべつつ「（そのまま）いかないとチームの士気も下がる」と続投。2死から先制ソロを浴びたながらも立て直した。
右打者へのスライダーが効果的に決まり、4回以降は無安打投球。待ち望んでいた今大会初登板で強力打線を抑え、「投げたくてうずうずしていたので良かった」と笑顔だった。
【横川選手の紹介】
１７７ｃｍ８０キロ 左投げ左打ち
変化球：スライダー・カーブ・チェンジアップ・カットボール
解禁年：２０２０年
セットで構え、タメを作らず肘を折りたんだ状態からスリークォーターよりも高い角度で振り下ろすフォームから最速１４５キロ、常時１４０前半のストレートを投げ込む左腕投手。落差のあるスライダーとカーブ、右打者の膝元に小さく変化する１３０キロ前後のチェンジアップ、ストレートと似た軌道で少し変化するカットボールで打ち取っていきます。
武器は左打者のインコースをガンガン攻める強気の投球。さらに右打者に対してはインコースへのストレートとチェンジアップを引っ掛けさせて打ちとっていきます。
チームでは中継ぎ・先発両面で起用。東海大では先発として結果を残していたものの、解禁年となる４年目に故障が響き登板は１試合のみ。その後はＨＯＮＤＡ熊本に就職すると、２年目までは主に中継ぎで起用されていたものの、３年目となる２１年は主に先発として起用されるようになっています。
【指名への課題】
課題の一つは変化球のキレ。スライダーの変化量はそれなりに変化するものの、１２０中盤とあまり速くなく、ストライクゾーンに投げられずアウトコースに大きく流れていくため、打者は見逃せばボールに出来てしまうため、多くは見逃されていま。そのため武器となるインコースへのストレートも狙い球を絞り込まれてしまい、左打者の多くがインコースへのストレートをしっかり振りぬいて安打にしています。
どの変化球も大きな武器となるキレがないため、クイックになったりピンチの場面で力んでしまうとリリースポイントが不安定になったり、上半身が突っ込みすぎてスライダーが大きく外れる、インコースを意識しすぎてぶつけてしまう場面も目立ちました。
【指名順位予想】
先発となった２１年は結果を残せておらず、都市対抗では３試合に先発し４イニングで９失点で防御率２０．２５と散々な結果となっています。特にランナーが出ると一気に崩れてしまうため、先発としては評価できません。
年齢も来年で大卒４年目となるため、即戦力以外での獲得は見込まれず、指名漏れの可能性が高くなっています。
