読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

4年になり伸び悩む上位候補 東海大 原田 泰成選手 大卒右腕投手

 

未消化の3回戦が行われ、東海大のドラフト候補右腕・原田泰成投手(4年、東海大望洋)が桜美林大を5安打に抑えてリーグ戦初完封。勝ち点を2とした。「序盤は調子が上がらなかったが、みんなのおかげで勝てた」とバックに感謝した。
 5、8回以外は毎回走者を背負ったが、145キロ直球を軸に併殺に仕留めるなどピンチをしのいだ。4回1死二塁の場面では、5番・細野が放ったフライを右翼の藤井健平外野手(4年、大阪桐蔭)が三塁へダイレクト送球。三塁へのタッチアップを阻止し、好プレーで盛り立てた。

 最上級生になり「結果を求めすぎる部分が多かった」と原田。それでもこの一戦が優勝争いを大きく左右するだけに、直球中心で強気の投球を見せた。安藤強監督も「丁寧にいきすぎているところがあったが、きょうは粘り強く投げた」とエースを称えた。

東海大 ドラフト候補右腕・原田が初完封 仲間の好守に感謝「みんなのおかげ」― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

 

【原田選手の紹介】

f:id:okimono:20190901101721p:plain

180センチ92キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク

 

 ワインドアップから早めに足を上げあまり大きく振りかぶらないフォームから最速151キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダーでカウントを整え、フォークとのコンビネーションで空振りを奪います。基本は力のあるストレートで押していきながらスライダー・カーブのコンビネーションで緩急をつけ、止めにフォークで仕留めるといった投球内容となっています。

 チームでは主に先発として起用。3年生時にはチームのエース先発として盤石の地位を確立し、3年春には6試合に登板し3勝1敗防御率1.77で最優秀投手を獲得。パワータイプの先発候補として期待されます。


2018/10/13 原田泰成 (東海大学) 3年秋 武蔵大学戦より 完投勝利

 

【指名への課題】

 4年になってから成績が落ち込んでおり、特に長いイニングを投げられなくなっています。4年春のリーグで5回以上投げられた試合は7試合中3試合のみ。

 その原因のひとつが突然崩れる計算にしにくさ。四球でランナーを出してしまうとそこからカウントを悪くする展開が多く、球数を要し四球でランナーを増やしてしまい単打で失点してしまう。このため被安打のわりに印象の悪い投球内容となっています。

 

 

 決してクイックになるとコントロールが乱れるわけではなく、原田選手についてはメンタル面が一因になっています。原田選手の特徴は決して緻密なコントロールでコースを突くタイプでなく、球速とまずまずのコントロールで押していくタイプです。しかしランナーが出るとこれ以上状況を悪くしたくないからとぎりぎりのコースで勝負するようになってしまい、結果ボールとなる割合が増えさらにアップアップになっていきます。

 ランナーを出してピンチとなり降板した際、非常に申し訳なさそうな泣きそうな表情が映しだされており、マウンドでもピンチになると表情に出やすいタイプ。フォークが決め球となるとボールカウントを増やしやすくこの問題に拍車をかけるため、チェンジアップやツーシーム系の球も覚え投球の幅を広げる必要があります。

 

【指名順位予想】

 指名最終年度である4年に数字ほどの結果を残せておらず、投高打低の首都大学リーグで早々の降板するのはマイナス材料となります。今年は大卒捕手No.1の海野選手がおり、来年には豊富な変化球を持つ山崎選手と最速154キロの小郷選手がいるため、去年12月の時点では海野選手とともにプロ志望を表明していましたが、3年投手のプロ志望表明を見越し、調子があがっていない原田選手は社会人野球へ進ませパイプを維持させる可能性もあります。

 プロ志望を出した場合の指名順位は4~5位候補。中継ぎとしてみるにも四球を連発して崩れてしまうのはマイナス材料となりますが、3年時の成績を見れば将来的な先発候補として期待できます。先発としてなる可能性があり大きな故障も抱えていないため、このような順位となっています。