野球の独立リーグ、ルートインBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスは3日、高崎城南球場で信濃と対戦し、0-3(規定により八回時間切れ)で敗れた。東経大出身のルーキー、工藤優太が初先発し、五回途中まで3安打1失点と力投したが打線が沈黙した。4日に同球場で信濃と再び対戦する。試合は引き続き無観客。
群馬-信濃4回戦(3日・信濃2勝1敗1分け、13時1分、高崎城南)
信濃グランセローズ
00001110-3
00000000-0
群馬ダイヤモンドペガサス
(八回規定により終了)
【工藤選手の紹介】
181センチ77キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カットボール・スラッター・ナックルカーブ
経歴:日本大学第二高ー東京経済大ー群馬ダイヤモンドペガサス
解禁年:2020年
セットポジションからあまり力みのない腕の振りであまり前につっこまない立ち投げに近いフォームから最速143キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。最初はストレートの軌道からベースに着く高さまで急速に落ちるスラッターを決め球に使う珍しい投手であり、また高いところから一気に落ちるナックルカーブもカウントを稼ぐ球として使っています。チェンジアップも球速が異なる2種類を保有しており、多彩な変化球を持っています。
大学時代に原因不明に肩痛に悩まされ公式試合での登板ができなくなるも、独学で治療を行い3年半かけて回復。その後BCLトライアウトを受けたことで群馬ダイヤモンドペガサスから1位指名を受けました。このため独立リーグ1年目が5年ぶりの実戦登板であり、どれだけ実績を積めるかが期待されます。
【指名への課題】
チェンジアップに課題があり、特に速いチェンジアップは無理に突っ込んだような体勢で腕の振りもより角度を上げたものとなっているため、抜け球になることが多いうえ負担が大きいフォームとなっています。
またあまり球速がないため高めのコースはファールになることはあれど空振りはあまり奪えておらず、スライダーやカーブでカウントを稼ぐことは出来ていても、追い込んでからが決め球に欠け打者一人に対して非常に時間がかかっています。
また制球面ではまだ不安定さが残り、高めのアウトコースに抜ける球が目立っています。このためフルカウントになる場面が多く、現在3試合で7(2/3)イニング投げていますが、なんと球数は166球も要しています。このため1イニングで20球以上要しており、先発としてはかなり苦しい球数となっています。
【指名順位予想】
肩の故障持ちというリスクを抱えており、スラッターという強力な決め球を持っているものの、ストレートであまり空振りを取れていないことや、他の変化球が空振りを取れる球として使いづらい点や制球面が不安定なことなどマイナス面を多く抱えています。
高卒ならまだしも大卒で今年で23歳で年齢面から長くはみてもらえないことから。現時点では指名漏れの可能性が高くなっています。肩の痛みの原因がはっきりしていない以上、現在の負担がかかる変化球の投げ方や中継ぎとしてみたときの連投のリスクがあるため、今年は様子見。来年に実績積みと、右腕として130後半の球速でストレートで空振りを取れないのは問題のため、140台までの球速アップもカギになります。球速アップ、及びチェンジアップの問題が解決すれば育成3~5位が指名順位となってきます。