東都大学リーグの国学院大は12日、横浜市内のグラウンドで今年最初の練習を行った。今秋ドラフト候補の小川龍成内野手（3年＝前橋育英）は、プロ入りした先輩たちから刺激を受けて、大学生活最後の1年をスタートさせた。
今年は主将としてチームをまとめる。理想の主将像に広島ドラフト1位の森下暢仁投手（22＝明大）を挙げた。昨年大学日本代表でともにプレー。打たれても動ぜず、仲間を鼓舞するエースの姿が印象に残った。「本当にすごい。失点してもすぐ声をかけ合えた。投げてないときも一番声を出してて、学ぶべきところ」。森下流の「切り替え」を参考に、主将としてチームをけん引する。
50メートルを5秒9で走る俊足と、堅実な守備が持ち味の遊撃手。大学侍でプロ入りまでの自分の現在地点が分かった。「あの人たちと同じぐらいやらないとプロになれない。打撃面を追求しないと上では通用しないと思った」。広島ドラフト2位の宇草（法大）や、ソフトバンク5位の柳町（慶大）へ積極的に質問。打席の入り方や、打席での考え方、待ち球などの助言をもらった。「技術の追求する姿勢は誰にも負けない」と、向上心は常に持ち続けている。現状に甘えず、レベルアップを図り、再び先輩たちと一緒に野球をする。「現時点ではプロ希望。自分の中で人生がかかっているし、たくさんの人に応援していただいてる。期待に応えたいです」と力を込めた。【湯本勝大】
【小川選手の紹介】
内野安打かと思いきや小川龍成の素早い守備～東都大学野球 國學院大×駒沢大2020年9月22日
１７２センチ７２キロ 右投げ左打ち
ポジション：ショート
大学通算は１本ながらも守備能力が非常に高い左のショート。ショートとしての足さばきやスローイングなどの技術は社会人を含めても上位に入る能力であり、加えて５０ｍ５．９秒の俊足も大きな武器であり、チームでは１番のチャンスメーカーとして起用されています。俊足好守で守備だけならすでに１軍クラスの能力を保有します。
その技術を買われ日米大学野球代表にも選出されたものの、怪我で出場は１戦目のみ。しかし同じ代表で一緒になった柳町（現SB）や宇草（現広島）選手などに打撃の助言を請うたりと積極的な姿勢も見せており、向上心の高さもうかがえます。
９月１８日にプロ志望届を提出しています。
【指名への課題】
本人も自覚しているとおり課題は打撃。あまりパワーがないうえにスイングが窮屈なフォームが長打の少なさを加速させています。特にアウトハイのストレートに手を出すことが多く、それも流し打ちが多くなっています。
自身があまりパワーがないことをわかっているのかライト方向への引っ張りを意識した打球が非常に少なく、低めには基本手を出さず持っていきやすい高めに手を出す傾向にあります。
ただ流し打ちを意識しすぎてかスイングも上半身だけのものとなっており、打撃面では長打を打てるかどうかが怪しくなっています。
【指名順位予想】
長打面のアピールが足りておらず打撃成績もそこまでといったところが難点ですが、守備に関してはいきなり１軍で起用しても問題がないレベルです。このため若手も含め１軍で起用できるショート候補がいないところが獲得球団となりますが、打撃面から即戦力とはなりません。スケールの大きさが期待できるタイプでないため、すでに１軍にショートレギュラーがいる球団からはスルーされる可能性が高くなっています。
このため指名順位としては５～６位の下位指名候補となります。同じ大卒の左打ちで東北福祉大・元山選手や社会人でも三菱・中野選手やNTT・上川畑選手などある程度打撃が期待できる選手がいるため、優先度はどうしても低くなってしまいます。
