読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

次の1軍投手候補は現れるのか。巨人のファーム選手の現状について【左腕投手編】

 

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 大江選手が左の中継ぎとして定着し、戸根選手はロングリリーフ枠として試合を作る活躍をしています。先発では高橋選手がMVPを獲得するなど1段階成長した結果を残す一方、それ以降の若手左腕はまだ名前が挙がってきません。1軍左腕も中川選手が相次ぐ故障でコマ不足感は否めず、高木選手も股関節の故障から復帰し支配下再契約を果たしましたが、5月30日での2軍登板以降姿を見せていません。

 支配下復帰後も以前のように結果を残せておらず、一時スリークォーターのように腕を下げて股関節への負担を減らしていたように、股関節の故障は投手にとって致命的。このまま復帰できないなら戦力外の可能性もあります。

 そこでファームで登板している左腕投手の現状と、1軍台頭が期待できるかどうかに触れていきたいと思います。今回は新戦力の台頭について触れていますので、1軍登板未経験の投手のみ触れていきます。

 

 

 

 

【①:山本 一輝選手】


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2軍成績:8試合2勝1敗28(2/3)回17奪三振18四死球14失点 3.14

 

 20年ドラフト6位の変則左腕。リリースポイントが非常に打者に近いことから出どころの見にくいフォームと相まって、打者がボールの見分けをつけにくいため、140前後ながら差し込まれるようなスイングが多くなっています。

 即戦力として期待されていたものの、フォームの見直しを行うために3軍スタート。5月7日の西武戦で2軍デビューを果たし、25日のヤクルト戦で初先発となっています。

 現在は2軍先発として起用されていますが、課題は二巡目からの失点。5月22日のヤクルト戦では5回に1失点、6回に3失点。25日のヤクルト戦では4回に1被本塁打。6月1日の日ハム戦では6回に2被本塁打。実は2回までに失点することはほぼなく、失点するのは3~5回が多くなっています。

 球速自体は130後半で変則といっても球威が足りないため、二巡目になり相手が慣れてくると長打を打たれやすくなっています。このためすぐに戦力として見込みたいなら先発でなく中継ぎが理想となります。ただい1軍へのラインとしては平均球速が140を超えないと戦力として見込むのは難しくなっています。

 1軍登板があるとしても故障者がさらに増え、1軍が回らなくなった場合の最終手段としての登板となります。

 

 

【②:井上 温大選手】


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2軍成績:6試合2勝2敗28(1/3)回22奪三振16四死球20失点 4.76

 癖のない綺麗なフォームが評価されていた高卒左腕。1年目から2軍先発として登板し、細かった体も1年で5キロ増やし順調に肉体改造を行っていました。

 巨人は17日、左肘の肘頭骨折と診断された井上温大投手が、神奈川県内の病院で左肘頭スクリュー挿入術を受け、無事終了したと発表した。

 2年目左腕の井上は、今季イースタン開幕投手を務めるなど、2軍で6試合に登板し、2勝2敗。全治は公表されておらず、今後は故障班に合流しリハビリを進める予定だ。

【巨人】井上温大が左肘の肘頭骨折 左肘頭スクリュー挿入術を受け、無事終了 : スポーツ報知

 しかし2年目は序盤こそよかったものの、調子を崩し中継ぎ転向。しかしその中継ぎでも調子を取り戻せず4点台後半。そして左肘頭骨折が5月に判明し左肘頭スクリュー挿入手術を受けたことで3軍のリハビリ組に合流。全治は公表されておらず現在も3軍で走り込みをしている姿は確認されているものの、投球練習にはまだ入っていないため、今年中に2軍復帰できれば御の字。1軍登板はまずないとみていいでしょう。

 

 【⓷:阿部 剣友選手】


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3軍成績:7試合5(1/3)回6奪三振四死球9失点 15.61

 20年育成ドラフト6位。身長2mの大型左腕で5位の秋広選手とともに2mコンビとして注目されました。ただ秋広選手と違い技術面が未熟なところが目立ったため、ほぼ素材評価のみとなっていました。このためフォームの見直しから行う必要があり、育成が自由契約となる3年以内に2軍に上がってくるかどうかも未知数。完全なロマン枠でした。

 3軍では主に1イニング限定の登板が多く、ブルペンでは力強いフォームでしたが実戦登板ではアマチュア時代のようなリリースする瞬間にフォームが緩む独特のフォームのまま投げ込んでいます。このようなフォームのためリリースが安定せず、イニング数より多い四死球数となっており、とても2軍が見込める状態ではありません。

 

 

【まとめ】

 阿部選手は現状戦力として見込めるレベルでないため、候補となる左腕自体も少ない状況。左の中継ぎがいなさすぎて横川選手を中継ぎ運用している状態のため、ドラフトで左腕の補強は必須です。