<高校野球神奈川大会:横浜17-3横浜創学館>◇28日◇決勝◇サーティーフォー保土ケ谷
横浜の不動の4番立花祥希捕手(3年)が「ほぼサイクル安打」の大活躍で打線をけん引した。
第1打席から右前打、二塁打、二塁打、三塁打、遊ゴロで迎えた8回の第6打席。本塁打が出ればサイクル安打の1死二塁から中越えに放った大飛球は、惜しくもフェンス直撃の適時二塁打に。快挙達成こそならなかったが、チーム最多の5安打で2打点を挙げ、甲子園出場に大きく貢献した。「甲子園に行くために、この高校に来た。最後は絶対という気持ちがみんなあったので、達成できてほんとによかった」と振り返った。
【立花選手の紹介】
173センチ78キロ 右投げ右打ち
ポジション:キャッチャー
横浜高校で4番に座る正捕手。二塁送球1.9秒の強肩を持ち、智弁学園戦ではランナーがスライディングする前に二塁に送球が到達するスローイングを見せています。強豪校で1年秋からスタメン捕手として多くの選手をリードしており、高卒ながら捕手として高い守備力が期待されます。
また打撃でも地方大会決勝では6打数5安打の固め打ちをする巧打を披露しており、打撃成績も打率586に加え1本塁打13打点と4番として申し分ない成績を残しています。
【指名への課題】
地方大会では1本塁打こそ記録したものの、あまり本塁打が期待できるタイプではありません。打撃自体も広島新庄戦では変化球攻めで全く芯に当てられず、後半はストレート攻めに対応できないなど、打撃技術はあまり器用なタイプではありません。
また守備についても捕手としての能力は大きな課題がなくバランスはいいものの、とびぬけたものがないため、高卒よりも即戦力が求められる大卒・社会人捕手で需要があがるタイプであるため、伸びしろ期待の高卒ではあまり高く評価されません。
【指名順位予想】
高卒捕手は捕手としての能力+長打が高く評価される傾向が強く、近年でもSB3位の牧原選手は遠投110mに加え通算29発、中日4位の石橋選手は遠投115mに加え通算57発。Dena4位の東妻選手は遠投125mに34本塁打と、強肩+2桁本塁打が条件となる場合が多く、5~7位は強肩守備型の捕手か、打撃評価は高いが捕手転向が浅かったり、二塁送球2.0は切るが肩自体は弱めといった選手が多くなっています。
このため立花選手は長打はあまり期待できない、肩は強いがドラフト候補のなかでとびぬけて目立つタイプではないため、指名順位は低くなります。横浜高校の4番捕手となれば強豪チームへの引き合いもあるため、育成指名を受ける可能性は低く、指名漏れの可能性が高くなっています。