読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

内外のストレートとフォークが武器 沖縄尚学 當山 渚選手 高卒左腕投手

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3試合目の沖縄尚学と阿南光の一戦は、沖縄尚学が完封勝利で2回戦への切符を掴んだ。初回に2点を先取すると、先発・當山 渚が安定感抜群の投球を見せる。  2回に阿南光の4番・高木 裕介に初ヒットを許しながらも、後続を断ち切る見事な投球で2回を終える。  すると3回には三者連続三振を奪いリズムに乗ると、味方の援護もあり、6回以降も安定した投球で淡々とスコアボードに0を並べていく。  最後まで阿南光を寄せ付けない投球で、當山が被安打2、奪三振12、無死四球の今大会3人目となる完封勝利。沖縄大会から続いて連続無失点を継続し、30回3分の1まで伸ばした。  當山は「完封は素直に嬉しいですが、次もあるので、今日出た課題を振り返って、次に臨みたいです。」と2回戦を見据えた。

當山渚(沖縄尚学)が無四死球12Kの完封勝利 沖縄大会からの無失点記録継続!(高校野球ドットコム) - Yahoo!ニュース

 

 

 

【當山選手の紹介】


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171センチ70キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・カットボール

 

 セットから少し軸足を曲げ重心を落とし、スリークォーターよりも低い角度から最速144キロ、常時130後半のストレート投げ込む左腕投手。コントロール良く内外にストレートを投げ分け、小さく変化する120前半のスライダー、100キロ後半のカーブ、120後半の少しだけ落ちるカットボール、打者の手元で落ちる120後半のフォークでうちとっていきます。

 どの球種もコントロール良く投げ込めており、左打者にはストレートとスライダー、右打者にはストレートの軌道で迫りながら途中で落ちるため、左投手のスクリューのような動きから、アウトコースで効果的に空振りを奪えるフォークでうちとっていきます。

 チームでは主に先発で起用。2年秋に肘の違和感を覚え、肘を伸ばせない程に痛みが悪化しネズミ除去の手術を実施。リハビリ期間に走り込みと筋トレで下半身強化に取り組み下半身の安定感が増したことでコントロールが向上。3年夏は地方大会、甲子園1回戦を含め30(1/3)回を無失点投球を記録。

 フォークを決め球とする異色の左腕として注目されます。

【指名への課題】

 課題の一つがスライダーの変化量。右に対してはストレート・フォークをイン・アウトに投げ込めるため空振りを奪えていますが、左腕としてはスライダーの変化量があまりなく、ストレートよりもスライダーのほうを打たれています。

 大きく弧を描く変化球はカーブがありますが割合は低く、タイミングを合わせられないことを前提に投げる球であるため、あまり多投できる球種ではありません。

 當山選手の変化球はすっぽ抜けて抜け球になるようなタイプでなく、あまり変化せず球速が落ちたストレートのような球となるため、スタミナが落ち握りが弱くなると、相手打者もしっかり踏み込んで強振するようになっています。盛岡大で打たれた本塁打は何れもアウトコースを踏み込まれ被弾したものでした。

 現状の課題は対左の変化球に、スタミナが切れてくると長打にされやすいタイプの変化球が多いこととなります。

 

 

【指名順位予想】

 小柄な左腕はこれまで避けられてきましたが、興南・宮城選手の活躍により低身長左腕も見直しの風潮こそできていますが、宮城選手の場合左右共に空振りを奪えるスライダーに140超えのストレートがあったため、低身長でも上位評価されていました。

 しかし當山選手の場合制球はあるものの、角度があまりなく横手投げに近い角度ながら、横の変化球があまり動かないため、全体的に球速がプラス5キロ以上は欲しいところです。またスタミナアップも課題であるため、まだ細身で素材型評価の6~8位が指名順位となります。