＜春季高校野球新潟県大会：新井11－0小千谷西＞◇1回戦◇30日◇長岡市悠久山野球場
新井のエース岡本寛太投手（3年）が快投を演じた。小千谷西には11－0の5回コールド勝ち。5回を投げ9三振を奪った。
初回、2連続四球のピンチでは3者連続三振。4四球、振り逃げ1、被安打2と走者を許した。「3球のうちに2ストライクを取って優位に投球を組み立てなければ」と反省しきりだったが本塁は踏ませなかった。兄宏太さん（19）は18年夏の1回戦、羽茂戦で夏県大会初の完全試合をやってのけた新井の先輩投手。「してみろ」と兄に言われているが、直球の最速142キロの剛腕は、「（記録は）気にしていない」と今春は自分の投球を貫く構えだった。
【岡本選手の紹介】
１７４センチ７４キロ 右投げ右打ち
変化球：スライダー・カーブ・チェンジアップ
セットから左足を大きく踏み出し、リリースポイントを前にして投げ下ろすフォームから最速１４２キロ、常時１３０後半のストレートを投げ込む右腕投手。糸を引くような綺麗なストレートに縦に変化する非常に落差のあるスライダー、スライダーと似た軌道でブレーキの効いたカーブ、小さく変化するチェンジアップで打ちとっていきます。
岡本選手の武器は伸びがあるストレートに緩急を感じさせるスライダー。特にスライダーは非常に変化量が大きく、左右問わず空振り・見逃し両方を奪える強力な武器となっています。
チームでは主に先発で起用。３回戦の巻戦では延長１１回を一人で投げぬき、１１回３失点で敗戦したものの、何度も味方のエラーでピンチを招きながらも大きく崩れず耐える投球術も見せています。
９月７日にプロ志望届を提出。公立の星として注目されます。
【指名への課題】
課題は５回以降のスタミナ。元々フォームに癖がなくストレートも綺麗な軌道をしているため、キレがあるうちは抑えられるものの、スタミナがなくなり球の伸びが悪くなると、全体的に高めに集まることもありセンター方向に打ち返されることが多くなっています。
チェンジアップの精度もあまりいいほうではなく変化量も少ないため、５回以降は高めのストレート待ちでセンター返しを意識すると攻略されてしまっています。伸びがあり低めに投げられたストレートは打者が反応できないほどの力があるため、スタミナ・コントロールアップが今後の課題となります。
【指名順位予想】
これまで指名選手が少なく順位に配慮する必要がある公立出身であり投手としてもスタミナやスライダー以外の変化球の精度など、投手としての課題も多く支配下指名の可能性は低くなっています。あまり身長が無いこともストレートＰとしてはマイナスポイントでありますが、ストレートとスライダーは魅力であるため育成５～６位が指名候補となります。
