読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

2021年ドラフト指名選手の巨人における起用方針と課題 育成8位 四国学院大 富田 龍選手 大卒左腕投手

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先輩に追いつき、追い越せ! 巨人育成ドラフト8位の四国学院大・富田龍投手(21)が19日、香川・善通寺市内の同大学で指名あいさつを受けた。昨年、西武に育成5位で指名された水上由伸投手(23)の1学年後輩にあたる。5月に支配下に上がるとデビューから17試合連続無失点のパ・リーグ新人記録を打ち立てた先輩に「負けられないというか。水上さんよりかは活躍したい」と対抗心を燃やした。

最速147キロの直球を武器にする左腕は「理想は、ストレートが来るなと思っても三振が取れる、抑えられるように」と、150キロ台後半の“火の玉ストレート”習得を目指す。そのために、来年1月の新人合同自主トレまでの期間はトレーナーと体作りに励む。

トレーナーに連れられ、実家近くの中華料理店でドラフト会議を見守った。呼ばれた瞬間は「自分が呼ばれているのに、仲の良い友達が呼ばれている感じでした」と不思議な感覚を味わった。水上からは指名直後に電話がかかってきたという。「これからは順位は関係ないぞ。頑張れ」。育成の環境を身をもって知る先輩の言葉を胸に「水上さんと同じくらいの時期に支配下になれたら」と目標を口にした。名前の由来になった“昇り龍”のごとく、早期での支配下昇格を目指す

巨人育成8位 四国学院大・富田龍「活躍したい」西武の先輩水上の活躍刺激 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

【富田選手の紹介】


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179センチ78キロ 左投げ左打ち

ポジション:スライダー・チェンジアップ

 

 セットから左腕を背中側に回し、腕の出どころが見にくいフォームから最速147キロ、常時145前後のストレートを投げ込む左腕投手。120中盤のスライダーに130中盤のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器はセットから腕の振りが見にくいフォームながら140~145キロを記録する威力あるストレート。ストレート中心押していきながら、小さく変化するスライダーとチェンジアップのコンビネーションで打たせて取るピッチングを披露しています。

 

【なぜ獲得されたのか】

 冨田選手のアマチュア時代はコロナや故障に泣かされ通算13試合のみで通算1勝のみ。チームも前年に西武に育成5位で入団した水上由伸選手がいるものの、四国学院大からの指名は少なく、リーグとしてもあまり注目されていないために実績・注目度ともに低い選手でした。

 今の巨人はファームでも横川選手が中継ぎに回されることもあったほどの左腕不足。左の育成左腕は横川選手にリハビリ中の井上選手、素材型左腕の阿部・鴨田選手の4名のみ。さらに1軍左腕も戸根・中川・高梨選手と少なく、高木京選手は股関節の故障後はぱっとせず、中継ぎの底上げが課題でした。

 冨田選手はストレートを評価された素材型で実績こそ少ないものの、体づくりをしっかりすればさらに伸びると期待された伸びしろ期待の選手であり、巨人がここ数年重点的に獲得している素材特化型。またリーグの注目度・実績からも育成の中でも下位指名で獲得できるラインの選手でした。

 

 

【1軍起用への課題】

 課題は似たような軌道の球が多く空振りが取れないこと。持ち球はストレート・スライダー・チェンジと少なく、スライダーは変化量が少ないチェンジアップのような球となっています。

 このためあまり緩急が無く、ストレートに力がありながらもあまり空振りを取れていません。2ストライクまでは追い込めますがそこから仕留めるのに苦労しており、力んで抜け球のストレートになってしまう場面も見られました。2軍なので振ってくれていますが、1軍相手となれば見逃され自滅する懸念がもたれる間は支配下の可能性は低くなっています。

 腕の振りからパワーカーブは投げにくく、スライダーの変化腸を上げるか、カット・シュート系の球を覚え、左打者のインコースを詰まらせる球の習得が求められます。