読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

出どころが見にくい変則左腕 日本大 河村 唯人選手 大卒左腕投手

東都大学野球春季リーグ戦第3週第3日(国学院大0-1日大、3回戦、21日、神宮)日大は、一回2死二塁で4番・中尾勇介外野手(4年、山梨学院)が左前に先制打を放ち、先発左腕・河村唯人投手(4年、日大三)が6安打完封で初勝利。対戦成績2勝1敗で、今季初の勝ち点を挙げた。

東都1部での初勝利を完投、しかも完封で飾った河村は「初回から飛ばした。完封は自分ひとりでなく、いい守備もあったからで、最後(中飛)も中尾が捕ってとってくれた」と感慨深げに話した。片岡昭吾監督は「勝ち点制を初めて経験する者もいる中で、3戦目で勝つと勢いに乗る」と初の勝ち点から、残り2カード連勝を目指す気構えを見せた。

日大・河村唯人が国学院大戦で初勝利を完封で飾る「初回から飛ばした」 今季初の勝ち点/東都 - サンスポ

 

【河村選手の紹介】


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174センチ82キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・ツーシーム

 

 セットから上半身を突っ込ませながら背中から小さく肘を折りたたみこ投げこむ変則フォームから最速144キロ、常時130後半のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ台のスライダーに100キロ台のブレーキの効いたカーブ、120キロ台の打者の手元で少し落ちるフォークを投げ込んでいきます。

 武器は出どころとタイミングが掴みづらい変則フォーム。リリースする瞬間まで腕の振りが増えないためタイミングが取りにくく、そこに落差のあるスライダー・カーブを織り交ぜることで余計にタイミングが取りづらくなっています。

 チームでは主に先発で起用。4年春は6試合1勝2敗ながら防御率3.00とリーグ5位の成績を残しています。

 

【指名への課題】

 課題は調子によって球質が目に見えて変わること。変則型だがストレートの制球には多少ばらつきがあり、変化球もコースに決めるタイプでなく、ストライクゾーンに集まりやすいため打者が迷って中途半端なスイングをしてしまい打ちとるタイプです。

 しかし調子が悪いとストレートの球威が目に見えて落ちてしまい、ストレートは高めに抜けることがままあるため、調子が悪い時は高めのストレートは絶好のホームランボールとなります。

 

 またクイックになると始動の溜めがなくなり、ゆっくりとした投げ始めからぎりぎりまで球の出どころが見えないタイミングの取りづらさのフォームでなくなるため、打者もタイミングを取りやすくなるのも捉えやすくなる原因となっています。スライダーに比べるとカーブのコントロールが悪く、決定的な場面で使えないこともクイック時に苦しい投球になる原因の一つとなっています。

 

【指名順位予想】

 調子がいいときは球速よりも速く見えるストレートに腕の振りと連動せず打者に向かってくるスライダー・カーブ、そして抜くようなフォークとタイミングが合わせづらく、球の出どころも見にくいため、初見ではなかなか打ちにくい相手です。

 このため調子のムラと、クイック時でも投球の幅を広げられるようフォーク・カーブの精度アップが今後の課題となります。

 このことから課題はあるが武器もしっかりと備えている投手として育成2~3位が候補となります。