◇明治神宮大会第3日・高校の部 準々決勝 北陸4-3英明(2022年11月20日 神宮)
福井・北陸の4番でエースの1メートル85の長身右腕・友広陸(2年)が、粘りに粘って3失点完投。「序盤は大きい舞台に緊張して硬くなった。中盤から下半身を使って低めを意識した」と振り返った。
打者では1点を追う8回に送りバントが敵失を誘って同点とし、逆転勝ちを呼び込んだ。阪急をモデルにしたという赤を基調としたユニホームで躍動したエースに、林孝臣監督は「(失点後に)しっかり落ち着いて投げてくれたのでこっちに勝機が来た」と目を細めた。
北陸の4番でエース・友広「低め意識」で3失点完投 打でも敵失誘い逆転勝ち呼んだ(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
【友広選手の紹介】
185センチ77キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジアップ
ノーワインドアップから大きく足を上げ、オーバースローよりも低い角度から振り下ろすフォームから最速139キロ、常時130前半のストレートを投げ込む右腕投手。110キロ台の縦のスライダー、100キロの大きく縦に割れるカーブ、110キロ台の外に逃げるチェンジアップを投げ込んでいきます。
武器は長身に加え長い腕から振り下ろす角度あるストレート。角度で押し込むストレートを中心に、球速差30キロの大きく弧を描くカーブで見逃しストライクを奪います。手足の長い非常に投手向きの体つきも評価されています。
チームでは主に先発で起用。秋季北信越大会では先発・中継ぎとフル回転し、4試合27イニングを投げ、3失点防御率1.11と安定感のある成績を残しています。
また野手としてもショートで起用される身体能力の高さを誇り、地方大会では13打数5安打で打率.385と、打撃面でも結果を残しています。
神宮大会でも2試合を投げ11イニングで自責点2と好投しており、素材型ながら安定感のある投手として、さらなる成長が期待されます。
【指名への課題】
課題は下半身の不安定さ。友広選手は細身の長身で2年生ということもありまだ下半身が細く、投球フォームではまだ下半身を上手く使えておらず、上半身のみを使ったフォームとなっているため、球離れが早くどの球種も高めに集まるようになっています。
フォーム自体は角度のある球を投げられていますが、投げている球自体は高めに集まってしまうためあまり角度が活かせておらず、相手打者もしっかりとしたスイングで捉えられてしまうため、外野に強めの打球を飛ばされています。
またスライダーは変化量にばらつきが目立ち、チェンジアップは真ん中に抜けることも多いため、カーブ以外の変化球の精度向上も今後の課題となります。
【指名順位予想】
現状では素材型としての評価。残り1年でしっかりと下半身を鍛え、低めに球を集められるようになるかがカギとなります。また投げ下ろすフォームが武器であるため、落ちる球を安定して投げ込めるようなれば、さらに注目されるようになります。
投手と野手であれば野手としても線が細くスイングが安定していないためどちらも素材型となりますが、体つきを活かせる投手としての評価となります。
77キロとかなり細いため、下半身が太くなりストレートを低めに集められることと、チェンジアップの精度が向上すれば、指名順位としては育成2~3位となります。