関西学生野球の京大が11日、京都市内の同校グラウンドで年内の練習を終えた。プロ注目右腕で新主将の水江日々生投手(3年・洛星)は来年の目標にリーグ優勝、最優秀防御率、最多勝を宣言。大黒柱がフル稼働し、1939年秋以来、84年ぶりの頂点を目指す。
「優勝するには個人として防御率、投球回、勝利数がリーグで1番にならないといけない。そこにどれだけこだわってやれるか」
今年は春秋のリーグ戦で計4勝を挙げた右腕。近田怜王監督(32)は「試合を作れる」と信頼を寄せる。最終学年となる来年に向けて「現状では厳しいが、将来的には上のレベルでやってみたい」と水江。今秋の育成ドラフト7位でソフトバンクに指名された水口に続き、京大から2年連続のプロ入りを目指す。
【水江選手の紹介】
172センチ78キロ 右投げ右打ち
変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット
セットから軸足の重心を落とし、投げる瞬間に上半身を反らし、オーバースローのフォームから力強く投げ込むフォームから最速140キロ、常時130後半のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台のスライダー、110キロ台のカーブ、130キロ台の小さく落ちるチェンジアップ、120キロ台のカットボールを投げ込んでいきます。
武器はストレートとチェンジアップのコンビネーション。低めに角度あるストレートと小さく変化しストレートと見分けがつかないチェンジアップで打ち取っていきます。さらにコースに投げるカーブでカウントを整えていきます。
チームでは主に先発で起用。水口選手(SB育成7位)が卒業後に新たなエースとして3年生は17試合に登板。87(1/3)回4勝8敗防御率2.37と好投。援護に恵まれず黒星が多くなったものの、エースとして活躍しています。
【指名への課題】
課題は全体的な出力不足。ストレートの球威は大卒右腕としては出力不足であり、クイックになるとさらに球威も落ち込むため、低めのストレートでもフェンスぎりぎりにまで飛ばされています。
また変化球も決定的な決め球がなく、各変化球も変化量が低く緩急差も少ないため、センター方向にしっかりと拾われ連打されています。決
め球がないため打ち損じで打ち取るしかなく、変化球も真ん中高めに抜けてしまうことも多いため奪三振率も4.63と低くなっています。現状では追い込んでからの決め球不足が大きな課題となっています。
【指名順位予想】
素材型といったタイプでなく、ストレートで押せるような球威やスカウトの印象に残るような変化球も持ち合わせていないため、現状では指名漏れの可能性が高くなっています。
本人も今の能力ではプロは厳しいと語っており、最速150キロ、平均球速140前半まで伸ばし、決め球となる変化球が一つ手にいれられれば伸びしろありとして育成5~7位が指名順位となります。リーグ成績が参考程度にしかならないため、素材面でアピールしなければ指名は厳しいものとなっています。