読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人が元DENA、三上朋也選手を育成で獲得。支配下契約への道筋と起用への課題について

 巨人は16日、DeNAを戦力外となっていた三上朋也投手(33)と育成選手契約を結んだことを発表した。2014年には抑えを務めるなど、経験豊富な右腕がチームに加わる。

 三上は2014年に社会人・エネオスからドラフト4位でDeNAに入団。中継ぎとして9シーズンで346試合に登板し、10勝15敗23セーブの成績を残していた。

 昨季はケガでの離脱などもあり、19試合の登板にとどまってシーズン終了後にチームから戦力外通告を受けていた。

 三上は都内の球団事務所で入団会見に出席。背番号は053に決定し「素直にうれしい気持ちでいっぱいです。まず安心しましたし、同時にしっかり巨人の戦力になって戦いたい強い気持ちが今あります」と胸の内を明かした。

 巨人は今オフに入って松田、長野を獲得。ベテラン勢の補強が相次いでいる。

巨人 DeNAを戦力外の三上朋也と育成契約 ベテラン勢の補強続く(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

 

【巨人が16日に三上選手を獲得】

 

 巨人は16日、DENAを戦力外となっていた三上選手を育成で獲得。平内選手が手術で育成契約となっており、ビエイラ・デラロサ選手も自由契約となり不安定な右の中継ぎを補強する目的で獲得されました。

 三上選手は先週に自主練中巨人から育成で獲得したい旨の連絡があったと語っており、早めに連絡したのを三上選手が悩んでいたのではなく、巨人がこの時期になり連絡をしたようです。

 

支配下するタイミングは?】

 三上選手は形こそ育成契約ですが、これは伸びしろを期待しての育成ではなく、戦力外からの獲得で22年も故障による離脱歴があるため、肘の状態が回復しておらず戦力として見込めない場合は支配下枠を圧迫する恐れがあることから、保険としての育成契約となります。

 

 期待は中継ぎで即戦力として計算することであるため、オープン戦で5~6試合を好投すればシーズンに入る前に支配下契約。オープン戦であまり登板が無かった場合は2軍調整を続け、中継ぎの疲労がたまり始める6~7月頃に支配下契約が理想となります。ある程度戦力としての形が固まっている中での獲得となるため、あまり長期間様子を見ず、支配下枠も余裕があるため早めの支配下となる可能性があります。

 

【起用するうえでの課題】

 三上選手はかつては横手投げのフォームから150キロ前後のストレートで空振りを奪う投球スタイルでしたが、勤続疲労と肘の故障以降は球速が145前後まで落ち込んでおり、スライダー・シンカーの組み合わせで躱しながら打ちとる投球スタイルに変化しています。

 このためストレートの球威は以前に比べ落ち込んでおり、サイドスローのため角度もないことから、甘めに抜けてしまったストレートを打たれてしまい崩れる場面が目立つことから、球種の中でも被打率は4割程度とかなり高くなっています。

 また右のサイドスローの逃げられない課題が対左の被打率。右は2割台に比べ、左の被打率は3割中盤と打ち込まれており、左の中継ぎが不足している巨人では、左打者が出てくると別の中継ぎを出さなければならない状態では、起用する機会は限られてしまいます。

 

 

【起用のポジション】

 現状では対左が課題となるため、右のワンポイントとなります。去年このポジションだった平内選手が肘の手術でリハビリ中のため、平内選手の状態次第で支配下のタイミングは変わりますが、最初は敗戦処理や、相手が代打を送ることが難しい早い回での繋ぎの役割が期待されます。左の中継ぎがもう少し充実していれば7~8回で起用もできますが、現状では6回途中で下りた先発の7回までの繋ぎが考えられる起用法となります。