読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

縦の変化が武器の速球派投手 明治大 蒔田 稔選手 大卒右腕投手

「全日本大学野球選手権・準々決勝、明大5-0仙台大」(8日、神宮球場

 明大が仙台大を下し、4強入りを決めた。今秋ドラフト候補に挙がる蒔田稔投手(4年・九州学院)が先発し、7回1安打無失点と好投。「リーグ戦中はなかなか思うようなピッチングができなかったけど、今日は自分の持ち味の、質の良い真っすぐと緩急を使ってほぼほぼ理想に近いピッチングだった」と納得の表情を浮かべた。

 凡打の山を築いた。初回1死から2番打者に中前打を許したが、その後は無安打投球。「先制点を取られたらダメなので、(点を取ってくれるまで)粘りのピッチングをしようと思いました」とテンポよく投げ込み、攻撃のリズムを作った。

 大会前には同期の石原勇輝投手(4年・広陵)と気合を入れるために頭を丸めたという右腕。「リーグ戦の悪いものを取り払った」とスカウト陣が集結した前で快投を披露し、「プロに行きたい気持ちはあるので、良いアピールになったと思う」と笑顔で話した。

 打線は0-0の五回、2四球と失策で無死満塁の好機をつくると、2番・飯森が中前適時打を放って先制。犠飛でさらに1点を追加してなおも1死一、二塁で、4番・上田希由翔内野手(4年・愛知産大三河)が中越えの2点適時二塁打を放つなど、この回一挙5得点を奪った。

 準決勝は白鷗大と対戦する。

明大が4強入り ドラフト候補の蒔田稔が7回1安打無失点「ほぼ理想に近いピッチングができた」(デイリースポーツ)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース

 

【蒔田選手の紹介】


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178センチ83キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ・カット・ツーシーム

 

 両腕を頭の高さで構えるセットポジションから両腕を掲げたまま足を上げタメを作り、そこからオーバースローの角度で投げ下ろすフォームから最速150キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。120キロ台の縦のスライダー、100キロ台のカーブ、120キロ台のチェンジアップ、130キロ台のツーシームを投げ込んでいきます。

 武器はストレートと見分けがつきにくい複数の変化球。ストレートは140キロ前半ながら、同じ軌道で落ちてくるチェンジアップや小さく食い込んでくるカットボール。右打者のインコースをつくツーシームなどと組み合わせ投げ込んでいくため打者は微妙に異なる球速差に惑わされ、抜かれたようなスイングで打ち取られています。

 チームでは先発・中継ぎ両面で起用。4年春は7試合を投げ先発として3試合に登板。2勝を挙げ防御率2.79と結果を残しています。大学OBの柳選手のフォームを参考に投球術を組み立て緩急を用いた投球術を確立。縦の変化が魅力の右腕投手としてさらなる活躍が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は投球内容を踏まえここからどのようにして出力を上げるかです。蒔田選手の投球は縦の変化球を武器に全体的に小さな変化でストライクゾーンを中心に攻めていく投球内容となっています。そのため打者はゾーンを絞りシャープなスイングで打ち込んできます。そのことから相手のスイングを押し込む球威が求められますが、蒔田選手の場合先発となるとどうしても出力をセーブせざるを得ないため、どうしても三振が取れず抜けてしまいゾーンから外れると簡単に見逃されています。

 全体的に大きく変化するタイプでなく小さな変化で空振りを奪うタイプのため、全体的に+5キロの球速アップがないと安定して空振りを奪えないことから、先発としてみるなら球威不足が課題となっています。

 

 

【指名順位予想】

 プロ入り後の起用としては出力が求められるためすぐに起用したいなら中継ぎとなります。変化球もまとまっている分カーブも効果的に使いストライク先行で相手打者がゾーンを広げざるをえなくなると手玉にとれていることから、どれだけストレートを意識させそこを変化球で打ち取れるようになるかがカギとなります。

 先発・中継ぎ両面で起用されているため、中継ぎ時に140中盤まで安定して出せるようになり、チェンジ・ツーシーム系も130キロ台を出せるようになれば中継ぎ候補として6~7位が指名順位となります。ただ明治大で先発として結果を残している以上社会人からの引き合いも多いため、内定の関係から上位でなければ指名漏れの可能性もあります。