読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

キレのあるストレートが魅力の小柄な左腕 丹生 井上 颯太選手 高卒左腕投手

第百四十八回北信越地区高校野球県大会は最終日の五日、福井市の県営球場で決勝が行われ、丹生が2―1で福井商に競り勝ち、一九四九(昭和二十四)年の創部以来、夏も含めて初の県大会優勝を成し遂げた。
 丹生は二回に小松龍生の中犠飛で先制。四回に同点に追い付かれたものの、五回2死二、三塁から津野大悟の中前打で勝ち越した。左腕のエース井上颯太は準決勝までの四試合は救援登板だったが、初の先発マウンドで1失点完投。今大会は23回を投げて自責点0と優勝に大きく貢献した。
 春木竜一監督は「決勝の舞台で勝ち切れたのが良かった。大会を通して投手陣の底上げができた」と満足感に浸った。丹生は地元開催だった昨年に続き、北信越大会(六月、石川県)の出場権を獲得した。 

丹生 初優勝 高校野球県大会 福井商に2-1:日刊県民福井Web

 

【井上選手の紹介】


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170センチ70キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 ノーワインドアップから小気味よい動きで大きく足を上げ、あまり力みを感じさせないオーバースローよりも低い角度の腕の振りから最速145キロ、常時140前後のストレートを投げ込む左腕投手。120キロ台のスライダー、110キロ台のカーブ、130キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は糸を引くような軌道で投げ込まれるストレート。力みのないフォームながら投げ込まれる力強いストレートは球威があり、そこに小さく落ちるチェンジアップとスライダーのコンビネーションで打ち取っていきます。

 チームでは主に先発で起用。1年生から最速140キロで注目された選手で夏季福井大会では3試合に先発し19回(2/3)回を投げ5失点で防御率2.29と好投。速球を軸にした左腕投手としてさらなる活躍が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は投球の軸にカーブを加えられないこと。井上選手はストレート・チェンジアップを投げる際は強く腕を振れていますが、スライダー・カーブ系の球を投げる際は腕の振りが緩んでいます。スライダーはまだごまかせるほどの違いですが、カーブについては目に見えて振りが緩んでおり、振りが緩いせいでコントロールや精度がばらけ、投げた瞬間にボールとわかるすっぽ抜けになることが多くなっています。

 そのため打者もカーブに対してはあまり反応しておらず球種の割合もストレートが6割、スライダーが3割でチェンジが1割といった内容となっています。クロスファイアと膝元の変化球が使える右打者に比べ、緩急をあまり意識させられないことから左腕を打ち取るのに多少苦労しています。

 

 

【指名順位予想】

 ストレートとチェンジアップは魅力ですがスライダーはまだ変化量に物足りなさを感じる精度。カーブは目に見えて腕の振りが緩くなってしまうため現状では変化球として計算できていません。

 身長も170センチとあまり角度がないことから、変化量が大きく見逃しを奪えるスライダー・カーブ系の変化球は必須となります。もしくはカーブを捨てて速球を軸とした速球系の変化球を磨くかの二択となりますが、現状では中継ぎ向きの投手であり、指名順位は育成1~2位となります。左腕投手の軸であるスライダー・カーブが精度不足であることは大きな課題となっています。