読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

巨人の投手陣が今オフに新たに取り組んでいる内容特集

 シーズンオフといえば、選手たちが新たな取り組みに着手するシーズン。今回は巨人の投手がどのような課題に取り組んでいるかを特集していきます。

 

支配下左腕】

【①:高梨 雄平選手】フォークの習得とフォーム改造

巨人・高梨雄平投手(31)が18日、ジャイアンツ球場で自主トレを行い、今季は新投球スタイルで臨むことを予告した。

 今オフ、早大時代の後輩からの助言で、より強く速いボールを投げるために、腕が後ろから出てくるフォームに改良。この日、G球場でブルペン入りした際には、139キロを計測した。「毎年この時期は134~7キロぐらい。(通うジムでは)ブルペンで144キロぐらい出ていた。例年より平均で3、4キロ速い。僕はゲームになると、ブルペンより大体10キロぐらい速いので、理論上は154キロ出ます。さすがにそれは出ないと思いますけど、もうナチュラルな状態で投げられています」と手応えを得ている。

 さらに今オフ取り組んできたフォークも実戦で使えるめどが立った。「真っすぐ軌道から落ちてくれたらいいかなと。普通に試合で使えると思います。真っすぐが速くなって、フォークも使えるとなったら、(得意球の)スライダーのマークも外れると思う。今までとは全然投球が変わると思います」とニヤリ。3年連続で55試合以上登板している左腕が、今季も巨人の中継ぎの柱となる。

【巨人】高梨雄平が球速アップでニュータカナシに変ぼう「今までと全然投球が変わる」 : スポーツ報知

 


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 シーズン終盤では疲労もあってか8月は防御率7.04,9月は10.80と失速してしまった高梨選手。今年のオフは横の変化だけでは限界があると語り、カーブ・フォークのような縦に変化する変化球の習得に取り組んでいました。

巨人高梨雄平投手が新球種の習得でさらなる進化を目指す。自由参加ながら秋季練習に参加する変則左腕は、ブルペンでフォークとカーブを試投。回転数や回転軸を理想の数字と照らし合わせて、スライダーを軸にするスタイルから新たな引き出しを模索する。

今季はチーム最多の55試合に登板したが「横の変化だけだとさすがにきつい。実装可能に仕上げた状態でキャンプに入りたい」と見据えた。

【巨人】高梨雄平「横の変化だけだとさすがにきつい」フォーク&カーブ習得で新スタイル模索 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 

  その中でフォークについては実戦で使える目途がたったと話しており、同時に取り組んでいたフォーム改造により平均球速も3~4キロアップ。体重を9キロ増やしたことも功をそうし、変則フォームだけでなく球威も手に入れた新たな姿の高梨選手が期待されます。

 

【②:中川 皓太選手】チェンジアップ習得

巨人の中川皓太投手(29)が21日、新球・チェンジアップ習得を目指していることを明かした。G球場のブルペンで直球、スライダー、シュートに続く第4の球種を試投。2月に30歳を迎えるブルペンの柱がさらなる進化へ動き出した。また、山崎伊織投手(25)と赤星優志投手(24)は都内の小学校でイベントに参加し、さらなる「脱四球」へ意欲を示した。チームで「四球1割減」を掲げている阿部野球を体現し、投手陣をけん引していく。

 聞き慣れない球種が中川の口から飛び出した。G球場の室内ブルペン。「次、チェンジ行きます!」と宣言すると、周囲は「え、チェンジアップ?」とキョトン。「はい。練習中なので」とゆったりとしたフォームから投じた1球は、減速しながら小さく沈んだ。計6球で感触を確かめた新球。「遊び程度で全然、本格的じゃない」と試投段階とはいえ、春季キャンプの手応え次第で実戦投入を検討している。

 「代名詞」の投球スタイルに、プロ9年目で変化を加えようとしている。昨季の投球割合は直球が35・6%、スライダーが32・1%、シュートが32・3%。入団直後はカーブも投じていたが、勝ちパターンに定着した19年からは切れ味鋭い横の変化球をバランスよく織り交ぜる型を貫いてきた。44登板で防御率2・08と腰痛からの完全復活を示した一方、飽くなき向上心が突き動かした。

 「スライダーだけで抑えられれば一番。いろいろな球種を操らなくてもいいという意味では簡単ですけど、何年もやっていると何度も同じ打者と対戦することになる。そういうところで球種はあったほうがいいなと」

 求めたのは打者の目線とタイミングをずらせる「縦」の球種。「これだったら練習したらいけそうかな」とチェンジアップを選択し、今オフの自主トレから挑戦している。指の感触に合わせながら独自の握りを試行錯誤し「この人と同じって感じではない」と明かした。

 中川にとっては“幻”の球種でもある。過去には試合中継の配球チャートで抜け球が複数回「チェンジアップ」と表示されたことも。「あれはありがたいです。投げていないんですけど、勝手に出してくれた」と笑顔を見せたが今回は正真正銘、新球習得に励む。

【巨人】中川皓太「練習したらいけそうかな」来月30歳で習得目指す新球とは : スポーツ報知

 


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 横手投げの変則からキレ味のあるスライダーを武器とし、リリーフとして活躍する中川選手。一時は左打者相手に見切られ苦しむも、インコースに食い込むシュートを覚えさらに飛躍しました。

 今回はそこに縦の変化球であるチェンジアップ習得に着手。ストレートを活かす球として練習しており、まだ実戦で使えるほどではないものの、練習でしっくりきたチェンジアップに今季の自主トレから取り組んでいます。

 

 

【③:横川 凱選手】チェンジアップ改良+球速アップ

巨人の横川凱投手(23)が28日、「内海チェンジ」に好感触をつかんだ。G球場の秋季練習でシート打撃に登板し、打者7人に被安打1。新任の内海投手コーチに教わって改良中のチェンジアップを全22球中、5球投じた。鋭く落ちる軌道で岸田を三ゴロに抑えるなど、直球との緩急で効果を確認。「思ったより投げられた」と完全習得に一歩、前進した。

 今秋のテーマは「真っすぐの強さ、スピードを上げることとチェンジアップ」。同じ左腕で現役時代、チェンジアップが得意だった内海コーチから、リリースの感覚などコツを伝授され練習してきた。実戦形式で試すのは初。打ちにくそうな打者の反応に手応えを得た。

 今季は20登板、84回1/3で4勝8敗、防御率3・95。来季はさらなる飛躍が期待される。26日のドラフト会議で4位指名されたNTT西日本の泉口友汰内野手(24)は、大阪桐蔭の1年先輩で高校時代はともにセンバツ優勝を経験。「僕からよろしくお願いしますと連絡しました。うれしいですね」と決意を新たにした。

【巨人】横川凱「内海チェンジ」に好感触 鋭く落ちる軌道で緩急プラス「思ったより投げられた」 : スポーツ報知


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 自主トレをした涌井選手や久保コーチの指導で大きくフォームチェンジをしたことで球威が増し、今年は自己最多の20試合に登板。4勝8敗防御率3.95という成績となりました。

 もともとチェンジアップはもっていたものの、決め球というほどの精度はなく、ほとんど投げていません。横川選手自身も決め球があるタイプでなく、カーブ・カット・スライダー・フォークと散らして打たせて取る投球スタイルでした。このため追い込んでから球数がかさみ四球による、5回をもたずスタミナ切れになることが課題でした。

 今年から就任した内海コーチがチェンジアップを武器としていたこともあり、内海コーチ指導のもとチェンジアップを改良。シート打撃では22球5球とまだ抑え目ですが、それでも決め球になる可能性を秘めていると内海コーチも評価しています。

 

巨人・横川凱投手(23)が14日、直球の平均球速3キロ増を目標に掲げた。

 今季は平均球速を昨季から3キロ増の141キロにし、プロ初勝利を含む4勝をマーク。今オフもフォーム改良を重ねながら、「球速を上げたい。144キロまでいったら最高」と理想を明かした。この日はジャイアンツ球場で山崎伊、赤星と自主練習。1月は中日・涌井と自主トレを行う予定だ。

巨人・横川 平均球速3キロ増だ「144キロまでいったら最高」 1月に涌井と自主トレ予定/野球/デイリースポーツ online

 また平均140前半だった球速をさらに伸ばすべくフォーム改良にも着手。目標は144キロを掲げています。

 

【育成左腕投手】

【①:吉村 優聖歩選手】スライダー改良

 巨人の育成・吉村優聖歩投手(19)が19日、G球場で高梨、畠と合同自主トレを行い、同じ変則サイド左腕の先輩・高梨からスライダーに太鼓判を押された。初日は13日だったが、短期間で進化。「(開始時が)レベル1だったとしたら3に上がった。もうやることないよ」と称賛され、吉村は人気モバイルゲーム「プロ野球スピリッツA」でのスライダーのランクも、「(最高の)Sになりたいですね」と目標を掲げた。

 理想は直球に近いスライダー。「(握りは)真っすぐに近い感じにして、腕の振りも真っすぐに」と変化を加えた。先輩からは「スライダーと思って投げたら、投げ方が変わるし、曲がりすぎてしまう。カットくらいの気持ちで投げたら角度もあるし、曲がると思うよ」と助言を受け、ブルペンでも好感覚をつかんだ。ちなみにプロスピに登場=支配下昇格を意味する。鍛錬を重ねて3ケタ背番号を卒業し、高梨のようにゲームでもファンの人気を集める。(田中 哲)

【巨人】育成・吉村優聖歩、プロスピでスライダー「Sになりたい」高梨から太鼓判「もうやることないよ」 : スポーツ報知

 22年育成3位で入団すると、積極的な食トレとトレーニングで体重を12キロ増やし、最速を144キロにまで伸ばすなど、コーチ・監督から成長株として名前が挙がる変則左腕。

 今年は秋季キャンプから杉内コーチの指導のもとスライダーの改良に取り組んでおり、自主トレでは高梨選手・畠選手とともにスライダーを改良。ストレートに近い軌道で曲がるスライダーをめざしており、高梨選手からカット気味に投げることを勧められ改良。高梨選手からもその変化に「もう教えることはない」と太鼓判を押されています。

 

 

支配下右腕投手】

【①:松井 颯選手】フォーム改良+球速アップ

 巨人の松井颯投手(23)が8日、今オフに非公式ながら自己最速の155キロを計測したことを明かした。昨年までの2段モーションから左足をスムーズに上げる投球フォームに改良してパワーアップ。「常時150キロは超えたいです」と2年目の飛躍を誓った。

 12月下旬、練習していたアカデミーの計測でこれまで154キロだった最速を1キロ更新。その他にも数球投じて全球150キロ台だったという。「(計測が)ラプソードとかではないので非公式ですが、自分でもちょっと(球速が)出ているかもなという感じはありました」と手応えをつかんだ。

 オフに入り、より効率良くボールに力を伝えるためにフォームを動画などで徹底研究。「つま先重心で体幹とか(の力)も抜けて(体が早く)開いてしまっていた」と分析した。疲労軽減につながるとも考え、明星大1年時から続ける2段モーションをやめ、「かかと重心で(捕手方向に)一直線に力を伝える」との意識で練習を重ねてきた。

【巨人】松井颯、2段モーションやめ非公式で最速155キロ「出ているかもなという感じあった」 : スポーツ報知


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 22年育成1位で入団すると、1年で支配下を勝ち取った大卒右腕。1軍では初登板初勝利をあげると、8試合に登板し1勝1敗防御率3.26となりました。

 自主トレでは二段モーションだった投球フォームの改良に着手。フォームを徹底研究し、スムーズな力の移動と疲労軽減にもつながると考えフォーム改良すると、最速を1キロ伸ばし155キロ、さらに平均球速も150キロ台と球威アップにつながっています。

 

【②:田中 千晴選手】フォーク改良

巨人田中千晴投手が決め球フォークの進化に手応えを示した。門脇と鹿屋体育大で自主トレを公開。フォーム、握りも改良し、安定感が増した。

50試合登板が目標の今季へ「見た感じも抜け球がすごい少なくなって安定している感じがある。数字と自分の感覚が合ってきている」とうなずいた

【巨人】田中千晴、目標50試合登板へ決め球フォーク進化手応え「抜け球少なくなって安定」 - プロ野球 : 日刊スポーツ

 


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 1年目から中継ぎとして1軍で30試合に登板。威力あるストレートとフォークを武器に押していくパワースタイルを武器としましたが、引き出しの少なさが課題でした。

 将来的には先発をしたいとスライダー・ツーシーム習得に着手していましたが、そちらは不慣れなこともあり時間がかかっているよう。オフでは指トレに着手し決め球のフォークの精度改良に着手。抜け球も多かったフォークの精度を高め安定した決め球とすることを目標としています。

 

 

【③:船迫 大雅選手】対左用変化球の習得

巨人の船迫大雅投手(27)が18日、“魔球”で勝利の方程式入りを目指すことを明かした。この日まで広島県内で鈴木康と自主トレを実施。キャッチボールではシュートしながら鋭く沈む変化球を披露した。昨季もシンカーは持ち球としていたが、「ちょっと変えました。今は仕上げている段階」と説明した。

 正体は、「サイドスピンチェンジ」。ブルワーズの守護神・ウィリアムズも武器とする横回転のチェンジアップで、昨年米国とのWBC決勝では、ヤクルト・村上が同投手に空振り三振を喫した球種だ。これまで元西武・潮崎のシンカーを参考にしていたが、自主トレ先「Mac’Sトレーナールーム」の高島誠トレーナーに握りを教わり、「前は曲がりが小さいツーシーム系だったけど、落差がある変化球を持っておきたい」と変化量を増やすイメージで改良することを決意した。

 昨季は36試合に登板して3勝1敗、防御率2・70。昨年9月23日の広島戦(東京D)では秋山に2ランを浴び「悔いが残っている」。対左打者は昨季2割9厘(右は1割9分7厘)と抑えているものの対策の必要性を感じていた。左打者から逃げる「サイド―」は、武器のスライダーと対になる球。左右の打者に切り札を持てば、目指す勝ちパターン入りに近づく。

 今オフは瞬発力を鍛えるメニューで下半身を強化。「どっしり感がついた」と“鋼の下半身”をつくり上げた。今後は理想とする直球の平均150キロ超えに向け、春季キャンプに向かっていく。「どれだけ(調子の)波を減らせるかが大事。そうやって信頼を勝ち取っていくしかない」。魔球を引っさげ、勝利の方程式の一角を奪いにいく。

【巨人】船迫大雅が“魔球”「サイドスピンチェンジ」で勝利の方程式入り狙う「今は仕上げている段階」 : スポーツ報知


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 解禁済社会人として即戦力枠で獲得された変則右腕。4月は炎上続きで防御率16.20という数字でしたが、2軍落ち後に新たにカットボールを習得。8月以降は26試合に登板し、防御率1点台と見違える成長を遂げました。

 しかしサイドの宿命であるワンポイント起用も多く、今年のオフは対左の変化球としてエアベンダー習得に着手。左打者に対し、ストレートに近い軌道で外に逃げる変化球であり、左打者に食い込むスライダーと対をなす変化球で、もともと持っていたツーシーム系の握りを変え、落差のある球が欲しいと改良しています。

 

【④:鈴木 康平選手】フォーク改良

巨人の鈴木康平投手(29)が18日、「お化けフォーク」でV奪回のピースとなることを誓った。今オフはメッツ・千賀のフォークの握りを参考に、これまで140キロ中盤だった球速を140キロ前後に落とし、落差が増すように改良中。G球場での測定では千賀に近い数値が出ていたと明かし「どれだけ確率を上げて投げられるか。キャンプも含めてやっていければ」と意気込んだ。

 この日は広島県内で自主トレ。オリックスからトレード移籍した昨季は33登板1勝1敗、防御率6・59だった。今季はオリックスから近藤がトレードで加入するなど、リリーフ陣の競争は激化する。「勝てるようなパーツになれれば。今年は何が何でも優勝したい。(中継ぎは)し烈な争いになるけど、人がどうこうとかじゃないので自分のやることをやるだけ」と引き締めた。

【巨人】鈴木康平「お化けフォーク」でV奪回ピースになる 数値は千賀級「どれだけ確率を上げて投げられるか」 : スポーツ報知


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  廣岡選手とのトレードでオリックスから入団した中継ぎ右腕。150キロ台のストレートを中心に押していくパワーピッチングを武器とし、パワータイプ中継ぎが少ない巨人において貴重な中継ぎの一角となりました。

 ただしストレート以外の球種を課題としており、33試合で6.59と安定感を残すことはできませんでした。今年のオフは持ち球のフォーク改良に着手。140中盤だった球速を140前半に落とす代わりに変化量を上げるよう改良に取り組んでいます。

 

 

【⑤:菅野 智之選手】スライダー復活

巨人・菅野智之投手(34)が15日、大城卓三捕手(30)とともに成田空港発の航空機で自主トレ先の米ハワイへ出発し、スライダー復活への決意を示した。代名詞とも言える変化球だが、今季は本来のキレがなかったと自己分析。約1か月間の年越しトレで「今まで通りのスライダーを投げられれば、かなり期待できる手応えはある」と走り込みに加えて握力強化なども行い、“神スラ”復活を期す。

 輝きを取り戻すためにも、宝刀に再び磨きをかける。ハワイへの出発前。菅野は走ることに加え、自主トレでの明確な課題を明かした。直球のキレが出ていた今季終盤の投球には「手応えはすごくあります」としたうえで、「スライダーの曲がりだったり本来良かった部分も消えてしまったのは事実。後半の直球があって、今まで通りのスライダーを投げられれば、かなり期待できるんじゃないかという手応えはあります」と語った。

【巨人】菅野智之、ハワイで神スライダー復活「手応えはすごくあります」大城とともに自主トレ出発 : スポーツ報知

 


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 来年で35歳と中堅に入ったことで故障による離脱が増えた菅野選手。今年も不調・故障に悩まされるも、終盤で球速を出すコツをつかんだと語っていた通り、150キロ台のストレートが復活しました。

 しかし肉体の衰えにより決め球としていたスライダーの精度がおちており、今年はスライダー復活を目標に、捻りを加える力を復活させるため、手首・指トレを取組み、手先の力の強化に取り組んでいます。