読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

岩瀬選手を彷彿とさせる魔球スライダーが武器 創志学園 山口 瑛太選手 高卒左腕投手

センバツ高校野球創志学園7-0別海>◇20日◇1回戦

甲子園を春夏4度制した門馬敬治監督(54)が、聖地に帰ってきた。2021年の東海大相模(神奈川)監督退任後、翌年8月の創志学園(岡山)監督就任以来、初の甲子園。ユニホームは変われど「アグレッシブ・ベースボール」は不変。エース左腕・山口瑛太投手(3年)の4安打14奪三振完封の快投もあり、同校を8年ぶりのセンバツ勝利に導いた。

◆14奪三振で完封 創志学園・山口が記録。金属バット採用後(春は75年以降)、センバツで14奪三振以上の完封は門馬監督の教え子だった21年石田隼都(東海大相模)が2度記録して以来、9人目(10度目)。春に2桁奪三振で完封した岡山県勢の投手は、65年優勝の平松政次岡山東商)がコザ戦(11奪三振)でマークして以来59年ぶり2人目。

【センバツ】創志学園・山口瑛太、14奪三振以上の完封は門馬監督の教え子以来 - センバツ : 日刊スポーツ

 

【山口選手の紹介】


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172センチ68キロ 左投げ左打ち

変化球:スライダー・カーブ・チェンジ

 

 ノーワインドから大きく足を上げ、肩回りを柔らかく使い腕をしならせスリークォーターの角度から投げ込むフォームから最速142キロ、常時130前後のストレートを投げ込む左腕投手。110キロ台のスライダー、110キロ台のチェンジアップを投げ込んでいきます。

 武器は大きな腕の振りから繰り出される動きのあるストレートと大きく弧を描くスライダーのコンビネーション。特にスライダーのコントロールがよくコースに投げ込めるため、左打者はどこに投げ込まれるかわからないスライダーに対応できず空振りを奪われています。

 チームでは主に先発で起用。大型右腕の中野光琉の2枚看板でチームを支え、キレのあるストレートとスライダーを中心に別海戦では9回14奪三振を記録。

 スカウトからもスライダーを高く評価されており、変化球が魅力の左腕としてさらなる成長が期待されます。

 

【指名への課題】

 課題は決め球のスライダーを含め変化球を制御しきれていないこと。山口選手のスライダーは右打者の膝元に落ちるほど大きな変化球ですが、変化量が大きすぎるためにばらつきがあり、カウントが有利な場合には打者がストライクゾーンを広めにとるため空振りしてくれています。しかしストライクゾーンに安定して投げ込めるわけではないため、スライダーが荒れると手がつけられず四球を連発し苦しい投球となっています。

 チェンジアップも精度に課題がありカーブもあまり投げていないため、一度崩れるとカウントを整えられる球がストレートしかなく、そのストレートも厳しいコースを要求されるためボールになり四球連発に繋がっています。

 

 

【指名順位予想】

 変化量の大きいスライダーは大きな魅力ですが、一方で安定してストライクが取れる球がないため、ボールカウントが先行すると抜け気味のチェンジ、ゾーンが安定しないスライダーとさらにボールが先行し不利となります。

 良くも悪くもスライダーが生命線のため、スライガーの調子が悪いと投球が組み立てられません。制球や変化球の器用さで勝負するタイプでなく、ストレートを活かすためにもフォーク・ツーシーム系の球を磨き、スライダーの変化量を調整できるようになれば、左の中継ぎ候補となっています。

 現状ではスライダーが魅力だが粗が目立ち、素材型タイプでないため、育成2~3位候補となります。