読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

握力80キロ越えのパワーヒッター 青森山田 吉川 勇大選手 高卒右内野手

◆第96回センバツ高校野球大会第4日 ▽1回戦 青森山田4x―3京都国際(21日・甲子園)

 青森山田が京都国際にサヨナラ勝ちし、春3度目の出場で初勝利を挙げた。打者2人が新基準バット導入後、初めて甲子園で木製バットを使用。その1人、5番の吉川勇大遊撃手(3年)が9回1死から中越三塁打を放ち好機を演出し、劇勝を呼び込んだ。

 甲高い金属音は響かなくても、打球は伸びた。芯を食った木製バット特有の、反動がなく抜けるような感覚。青森山田・吉川の飛球は、背走するセンターの頭上を越えた。頭から三塁に飛び込んだ吉川は「チームバッティングを心がけた結果。『走れ走れ』と思ってベースを回りました」。同点の9回1死。伊藤英司のサヨナラ打を呼ぶ三塁打を笑顔で振り返った。

 導入された新基準の金属バットを試すことなく、木製に絞った。以前から練習では木製を使っていたこともあり「前の金属よりは木製も飛ばないんですけど、低反発でみんなが打ってるのを見てると、木製の方が自分は飛ばせるのかなと思った」。冬の間、木製で振り込み手応えもあった。それに加え「この先、高いレベルで野球をやりたい。早くプロ野球選手になりたい」と将来も見据え、甲子園も木製で臨むことを決めた。

 木の相棒は日本ハム松本剛モデル。ミドルバランスで890グラム、素材はメープルだ。消耗品とも言える木製バットは自己負担。1本あたり約1万5000円で甲子園には12本持ち込んだ。家族には「大量に買ったんですけど、『頑張れよ』と言われて結果で恩返ししたい」と感謝。滑り止めスプレーが使えない点は、革製の手袋をゴム製に替えて対応している。

 初回にも追加点につなげる左前打を放って2安打。兜森崇朗監督(44)は「強引に力任せに振っていたところがあったけど、木製だとその打ち方ができない。折れるバットと折れないバットの打者の心理というのか。彼の場合は打撃技術の進歩につながった」と説明した。吉川も「折れる可能性もあるので、とにかく芯に当てようと。結果も上がってるので、いい方向にいってる」。チームとしてもセンバツ初勝利。バット基準の変更も追い風に、目標の日本一へ進んでいく

【センバツ】青森山田・吉川勇大 低反発より「飛ばせる」木製バットでサヨナラ呼ぶ中越え三塁打 - スポーツ報知

 

【吉川選手の紹介】


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181センチ85キロ 右投げ右打ち

ポジション:ショート・ファースト

 

 高校通算16本塁打、握力は左右ともに80キロを超える右の大型内野手。振り切るスイングで

 チームではプロ入りを意識し普段の練習から木製バットを使用。選抜でも新基準の金属バットでなく木製バットを使用し、12打率5安打2打点で打率.417を記録。京都国際戦では中崎琉生選手の膝元へのストレートをバットを巻き付けるようにスイングしサヨナラのきっかけとなる三塁打を放つなど、長打だけでない打撃の柔らかさも備えています。

 スカウトからも打撃が魅力の大型内野手として挙げられており、早くプロ入りしたいという理由で木製バットにこだわったプロ志向の強い選手のため、今後木製バットでさらなるアピールが期待されています。

 

【指名への課題】

 課題は故障と足の遅さ。吉川選手は2年生のころに違和感があった股関節に激痛を訴え、試合を欠場になるほどの症状となります。さらに悪いことに原因不明と診断されてしまい、選抜時点でも痛みが残っており電気治療やストレッチで悪化を防いでいる状態です。股関節は選手生命にもかかわる部位になり原因不明である以上再発のリスクもあるため、将来性を評価する高卒では大きなリスクとなります。

 また守備でも目立つのは50m6.8秒とショートとしてはかなり遅いほうながら追いすぎること。レフト・サード付近まで追いかけてしまうため他のポジションと交錯しかけたり、追いすぎてエラーになるシーンが何度も見られています。守備範囲が狭いためかなりぎりぎりの追い方となり、それが落球地点を誤らせエラーに繋がっています。

 

 

【指名順位予想】

 ショートとしては守備範囲の狭さが課題で送球も決して強いほうではないため、現状剤の守備力ではプロ入り後ショートとして計算するのは難しく、サードかレフトになります。加えて股関節の不安もあるため、将来性へのリスクをかかえたままドラフト指名にのるよりも、大卒・社会人で股関節が問題ないことをアピールしたうえで長打面を伸ばし、大型内野手としてプロ入りを狙った方がより高い指名を狙えます。

 夏までに股関節が完全になり本塁打が30本前後になれば育成2~3位候補。股関節の痛みが残ったままであれば指名漏れとなります。