読売ジャイアンツのドラフト戦略を語る

巨人が取るべきドラフト候補選手、また現状の選手たちの実情から取りうるべきドラフト戦略を語っていく

驚異の四死球率が武器の即戦力候補 富士大 金村 尚真選手 大卒右腕投手

<全日本大学野球選手権:大商大2-1富士大>◇6日◇1回戦◇東京ドーム

今秋ドラフト候補の最速150キロ右腕、金村尚真投手(4年=岡山学芸館)を擁する富士大(北東北大学)が、大商大(関西6大学)に延長10回タイブレークの末に1-2で競り負けた。金村は球場表示で最速147キロをマークするなど、140キロ台後半の直球を軸に10回を無四球2失点(自責1)で完投。しかし、打線の援護は5回のソロ本塁打のみで、初戦で姿を消した。

悔しさをあらわにした。1-0の7回1死二、三塁からは初球を同点打、1-1の10回1死二、三塁では3球目を勝ち越し打にされた。「ピンチで抑えられないのが自分の弱さであり、それが出たから負けたと思う」と唇をかんだ。「1戦目で終わるために全国に来たわけではない。自分の力のなさの一点ですね」と責任を背負った

富士大が延長タイブレークで初戦敗退 今秋ドラフト候補金村尚真10回2失点完投も援護ソロのみ - アマ野球 : 日刊スポーツ

 

【金村選手の紹介】


www.youtube.com

176センチ78キロ 右投げ右打ち

変化球:スライダー・カーブ・フォーク・カット・スプリット・チェンジ・ツーシーム

 

 セットから腕を振る前に一度タメを作り、肘を小さく折りたたんだ小さな腕の振りから最速150キロ、常時140中盤のストレートを投げ込む右腕投手。130前半の縦のスライダーに100キロ台のカーブ、130キロ前後の打者の手元で小さく落ちるフォーク、130中盤のカットボールなど多彩な変化球で打ち取っていきます。

 武器はコントロールの良さと変化球の精度の高さ。ストレートは常時140中盤ながらコースにしっかり投げ込めるコントロールがあり、そこに縦の鋭く落ちるスライダー、スライダーよりも小さな変化のカットボール、130中盤の外に逃げるチェンジアップ、手元で落ちるフォークを組み合わせ打者を翻弄。失投が少なく長打を打たれないためストライクゾーンで勝負でき、四死球率は驚異の1.00を切る数字となっています。

 全国大会の合宿時に日体大・矢沢選手からスライダーの握りをおしえてもらい、一時期精度が悪化したものの見事習得し変化のキレが向上。さらに安定感が上がり、即戦力候補として注目されるまでになっています。

 

【指名への課題】

 課題は大卒として重視される伸びしろ。金村選手は176センチと右腕としてあまり大きいほうではなく、またオフにストレートの向上に取り組み球速も3年から4年で最速が3キロ伸びていますが、平均球速は140前半から中盤とばらつきがあり、球速面での物足りなさが残ります。

 

 制球が武器ではあるものの右打者に対する変化球が高めに抜ける場面もあり、スライダーのキレが向上しているものの伸びしろとして評価されるポイントではないため、ある程度戦力として計算できるものの、表ローテとして期待できる伸びしろ部分が少ないため、1位評価を狙うには最速155キロ前後、もしくは平均球速が140中盤を安定して投げ込める等、あともうひと伸び必要となっています。

 

【指名順位予想】

 3年生から全国大会、地方リーグで安定して成績を残す即戦力候補の一人。計算できる変化球も豊富でスタミナもついてきているため、1年目から1軍である程度計算できる投手となっています。

 しかし表ローテを狙えるほどのスペックとして見るには右打者に対する変化球の精度向上。ストレートのさらなる球速アップ。低めに投げ込む角度をつけたストレートが落ちすぎるため打者が反応せず、カウントを悪くするだけになっている等課題が残っています。ですが大きな課題ではないため、現状では裏ローテとして1年間通しては難しいが計算できるとして、2~3位が指名候補となります。