◆東京六大学野球春季リーグ戦第1週第2日▽立大6―5慶大(14日・神宮)
慶大の常松広太郎外野手(4年=慶応湘南藤沢)が1試合2本塁打の大暴れだ。
「3番・中堅」で先発出場すると、1点を追う初回2死の第1打席では、立大のエース・小畠一心投手(4年=智弁学園)から左越えの同点ソロ。12日の1回戦では、3打数無安打に抑え込まれた投手からの一発に「(12日に)いいところで打てなくて、悔しくて寝られなかった。改めてコンパクトに打つ意識が結果につながった」とうなずいた。
リーグ戦初本塁打に「最高の感覚だったけれど、必死すぎて思い切り走ることしか考えていなかった。もう少し(打球を)見ておけばよかったかな」とはにかんだ。
3点を追う9回先頭では、吉野蓮から、バックスクリーン左へ特大の一発を放ったが、チームは惜敗。「本塁打だけでは勝てない試合が今後も続いていく。成長して、明日も打てるように頑張りたい」と次戦を見据える。
堀井哲也監督(63)も「常松がバッティングリーダーなので。本人もチームが勝つ打撃を目標にしてきたと思うので、しっかり引っ張ってもらいたい」と期待した。
【常松選手の紹介】
183センチ88キロ 右投げ右打ち
ポジション:センター・ライト
通算3本塁打、チームでは3・4番で起用される右の大型スラッガー。大きく足を上げてタイミングを取る独特のフォームが特徴で、武器は荒さが残りながらも一発が期待できるパワー。豪快なスイングから振り抜くスイングで、本格起用されている4年春だけで3本塁打を放っており、4年春は44打数12安打のうち長打が5本で長打率は驚異の.545を記録。
現在のフォームは高校時代にタイミングを取りやすくするために出来上がったフォームで、緩急を使った変化球に対してもしっかりを合わせてライト方向に打ち返せています。
また守備ではセンター・ライトを守り、強肩を武器に本塁帰還を阻止するレーザービームを披露。まだ送球精度自体には課題はあるものの、高めに投げながらも余裕でタッチできる送球の強さを見せています。
まだまだ伸びしろを持つ大型外野手として、さらなる活躍が期待されます。
【指名への課題】
課題はストレートへの対応。大ぶりな割に常松選手はあまり変化球に振らされることはないものの、代わりにストレートに差し込まれる場面が目立ちます。大きく足を上げる上に、上げた状態からさらにもう一段階動きを作るため、速球に間に合わずに振り遅れたり、空振りになっています。
本塁打を打った時はあまり足を上げないすり足で打ったり、足を落とすタイミングを早めてタイミングを合わせるといった対応力は見られますが、通常のフォームが足を大きく上げるため、速球に合っていません。
特に高めの釣り球に対応できていない場面が目に付くため、速球への対応は一つの課題となっています。
また守備では主にセンターを守るものの守備範囲は狭く、プロではライトまたはレフトメインになります。この2ポジションとなれば打撃の確実性向上が求められます。
【指名順位予想】
まだ粗が目立つものの、パワーが魅力の素材型外野手。慶応大はここ数年廣瀬・萩尾・正木選手といった右打ちのスラッガーが数多く指名されていますが、その中でも常松選手は実績が少なく、素材型の面が強くなっています。
三振率が3割前後という三振率の高さや守備やフォームといった改善点は多いものの、その状態でも3本塁打を放つパワーがあり、伸びしろが大きい選手。現在は140前半でも高めのストレートに押し負けているため、本塁打まではいかずともセンター方向に返せるようになれば5~6位候補になります。
高めに全く対応できていない課題があるため、高めをしっかりと打ち返せるタイミング修正の技術力をアピールできるかが今後のポイントになります。
